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高血圧・糖尿病の持ち主は要注意! 命取りになる中高年の“急激な運動”(1)

 今年の干支は「馬」。それにあやかり、「健康で1年を駆け回ろう」と、新年早々に体力づくりの誓いを立てようとするお父さん。意気込みは大変結構。だが、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」で、運動のし過ぎと自身の健康チェックを怠ると逆に危険がいっぱい。健康法は“少量頻回”が大事という例を紹介しよう。

 Cさん(46)は、血圧が180/100(mmhg)。住んでいる区の施設で行ってるスポーツジムに申し込もうとしたところ、「血圧が基準値より高いので」とやんわり断られた。
 全国健康指導協会の指導員・保健師の立花祐樹さんはこう説明する。
 「Cさんのようなケースは入会前に断られているので、まだいい。通常、スポーツジムに入会申し込みすると、あちらも商売ですから、よほどのことがない限り断りません。しかし、血圧や血糖値などが高い人は、専門家から見て、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高く、自己流の運動は命に関わる可能性があります。“健康のために”と一生懸命運動をしたことで、心筋梗塞などを起こすケースがあることも知っておく必要があります」

 また、自営業Kさん(61)の場合は、50代のころから肥満を解消するために何度もダイエットや運動に挑戦。その都度、半年ほどで4〜7キロ痩せるが、いつもリバウンドを繰り返していた。Kさんは、肥満の他に糖尿病、軽度の高血圧と脂質異常でもあった。掛かり付けの医者からも「適度の運動を」と言われていたこともあって、熱心にウオーキングなどの運動を心がけ、1日の歩数は平均で1万5000歩前後。マシントレーニングなどもこなした。
 しかし、ある日スポーツジムのスタッフが運動負荷テストを行った時、トレーニングが一定の強度を超えると、心臓が酸欠になっているような状況が確認されたため、直ちに病院で詳しい検査を受けるように勧められたのだ。
 病院で判明したのは、Kさんの冠動脈が99%狭窄を起こしていたこと。いつ心筋梗塞を起こしてもおかしくない状況で、運動どころではなかった。病院では直ぐにステント(金属製の網)を使って血管を広げる手術を行い、Kさんは事なきを得たのだった。

 こうした例を含めて、前出の立花さんは警告する。
 「健診で数値が悪いと指摘されると、頑張って運動をしなくてはと思う。しかし、それが命を落とす行為になることがある。運動より先に、食事療法や薬の服用で現在高い数値を下げた方が良い人もいます。とくに動脈硬化のリスクの高い人で、“スポーツジムに通う”“水泳を始める”“ジョギングをする”といった運動で健康になると思い込み、自己判断で運動するようなことは禁物です」

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