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GWに楽しみたい! 次世代エコカー「クリーンディーゼル車」最前線(2)

 実際に購入したユーザーからも、高評価の声が続々上がっている。先月、車検を機に『CX-5』に乗り換えた都内近郊在住の会社員Kさん(45歳)。以前は、ホンダのミニバンに乗っていたという。
 「最初、この車を街で見かけたときに、その外見に一目ぼれしたんです。ちょうど10年乗り続けてきた車が車検ということもあり、あちこちガタが来ていたので乗り換え候補になりました。当初はディーゼルの設定があることすら知らず、普通にガソリン車を買うつもりでディーラーに行ったのですが、営業マンの『約8割弱の方がディーゼルモデルをお選びになりますよ』の言葉にビックリ。でも、実際に試乗してみて、それも納得の完成度でした。うちは玄関脇が駐車場なので『モクモクと排気ガスが出てきたらどうしよう』なんて妻と心配していたのですが、黒煙どころかニオイすらしません。10年ぶりの新車で驚くほど技術の進化を感じさせられましたね。燃費も今のところリッターあたり約18キロメートル。通勤で使ってこの数字ですし、さらに値段の安い軽油で走るんですから文句ありませんよ。節約、節約で車も壊れるまではと乗り続けてきましたが、ガソリン高の今、ランニングコストを考えると、もっと早く乗り換えておけば良かったかもしれませんね」

 釣りやキャンプなどアウトドアが趣味という自営業のHさん(48歳)は、先月、三菱の『パジェロ』を購入したばかり。
 「3.2リットルのディーゼルエンジンです。営業マンによると、こちらもクリーンディーゼルエンジンということで、『平成27年度燃費基準』も達成しているそうです。パジェロってクロカン的なイメージが強かったので、ディーゼルも何となくうるさいのかなぁって思っていましたが、いい意味で裏切られましたね。騒音や振動も程よく抑えられていますし、ジープのような車を想像していた私から見れば十分普通の乗用車でした(笑)。また、パジェロならではの悪路の走行性はさすがですね。今年の冬はスキーに何度か行ったのですが、雪山も安心してドライブができて大活躍しました。燃費はリッターあたり約11キロメートル。車重が2トンを超えるヘビー級な車にしたら、驚異的な数字だと思いますよ」

 ディーゼル車を購入する人が増えているのは、技術革新と併せて、政府がその普及を後押ししていることもある。平成20年に、経済産業省や国土交通省、日本自動車工業会らが発表した『クリーンディーゼル普及推進方策』によると、欧米の規制レベルと遜色のない世界最高水準の規制を導入し、適合した車を『クリーンディーゼル車』と定義。その結果、ディーゼル車から出る排気ガスは大幅にクリーン化し、地球温暖化対策にも大きく貢献しているという。
 実際、各メーカーから発売されるディーゼル車は、一般的なガソリン車よりも20〜30%程度燃費もよく、CO2の排出量も30%少ないことから、環境性能に優れたこれらの車を購入する際には、さまざまな優遇制度が設けられている。
 徐々にではあるが、やっと日本でもクリーンディーゼル車が認知されてきたといっていいだろう。そもそも欧州では、すでにかなりの勢いでディーゼル車が普及している。2005年のEU加盟国全体におけるディーゼル乗用車の割合は49.8%(いすゞ自動車調べ)とほぼ半分。フランスやスペインなどでは、約70%がディーゼル車というから驚きだ。我々がディーゼル車は環境に悪いと勝手に思い込んでいる間に、世界ではむしろ主流になっていたのである。

 「今後は必然的にディーゼルで走る車が増えざるを得ないと思うし、結構なことだと思う」
 ディーゼル車に負のイメージを植えつけた冒頭の発言から13年後の去年3月、記者を前に石原氏はあらためてこう語った。
 過去のイメージが払拭され、これから本格的にクリーンディーゼル車の普及は加速すると思われる。このゴールデンウイークは、どこへ行っても渋滞必至のドライブをキャンセルして、前ページ(本誌参照)の「今、日本で買えるガイド」を参考に、試乗に出掛けてみてはいかがだろうか。

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