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酒飲みも下戸も暴飲暴食に注意 肝臓をいたわる年末年始の過ごし方(2)

 アルコールを飲む人は無論だが、飲まない人でも肝炎などの肝障害を起こすことがわかった。しかし、前述したように、この時期はアルコールと縁が切れない人は多い。
 そこで、アルコールと肝臓疾患の関係についてもう少し取り上げたい。

 アルコールを多く飲み続けると、肝臓に中性脂肪が溜まり「脂肪肝」になる。この状態を放置すれば、肝臓の炎症「肝炎」が起こり、次のステージへ進めば肝細胞が変性して硬くなる「肝硬変」になってしまう。
 一般的に脂っぽい食事が多いと、体内に中性脂肪などが溜まりやすく肥満に結びつくが、なぜアルコールが脂肪肝になってしまうのだろうか。

 日本肝臓学会専門医・指導医の東京総合医療センター循環器科担当医はこう説明する。
 「アルコール飲料には、炭水化物、すなわち糖分が含まれることが多い。これにより肝臓では中性脂肪がたくさん作られ、それが処理されずに脂肪肝になるのです。最近は糖質ゼロのお酒が注目されていますが、揚げ物などの脂肪分の多い酒の肴を食べると、さらに脂肪肝になりやすい。酒量が少なくても脂肪肝になる人もいるので、注意が必要です」

 肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるだけに、自覚症状は表れにくく、気づいた時には肝硬変という恐ろしい事態になっている。ただし、そうなる前に簡単に察知する方法がある。
 「短期間のうちに体重が2キロ増えたら、肝臓に中性脂肪が溜まり始めたと考えるべきです。2キロアップは危険。3キロ以上なら赤信号ですね。ただ、脂肪肝の状態ならば、食生活の見直しにより体重を落とすことで改善することは可能です」(専門家)

 しかし、宴会続きで脂肪肝を防ぐといっても難しい。そこで、こんなアドバイスを。
 (1)店で出される料理は選べないときもある。コース料理の場合、翌日の食事量を控えるなど数日単位で体重をコントロールする。
 (2)体重を増やさないために、肴を食べずに酒だけを飲むのは肝臓に良くない。とにかく飲み過ぎないこと。血中のアルコール濃度を下げて代謝を促すためにチェイサーを飲むこと。
 (3)帰宅後にビタミンCを補給するのも効果的。アルコール代謝によって肝臓で発生する活性酸を防ぎ、肝細胞へのダメージを軽減できる。

 肝臓へのいたわりを忘れずに。

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