お笑い芸人は、音や音楽を使うネタも多い。著作権対策は重要であるといえるだろう。
「陣内智則は『エンタの神様』(日本テレビ系)で、映像にツッコミを入れる一人コント形式のネタを多く行っていました。このネタに使う映像素材は、メカに詳しい同期芸人の原田専門家が作っていました。『安心してください。穿いてますよ』でおなじみの、とにかく明るい安村のBGMは作曲家の藤井りょうはんによるオリジナルであり、タイトルは『とにかく明るい安村全裸に見えるポーズソング』です」(放送作家)
オリジナルであればトラブルになる可能性はまずない。既存曲の使用は何かと危険ともいえる。
「ウクレレを片手にした替え歌芸でブレイクしたパーマ大佐は『森のくまさん』の替え歌をめぐってトラブルを起こしています。英語の原曲歌詞を和訳した馬場祥弘氏が販売中止を訴えたのです。許諾の連絡に行き違いがあったためで、現在は話し合いの結果解決しています。お騒がせ芸人として知られる江頭2:50は、登場時のBGMとして布袋寅泰の『スリル』が流れます。これはテレビ番組中でたまたま使われたものであり、この曲が『江頭のテーマ』となってしまったことを、当初は布袋はよく思っていなかったようですが、現在は布袋のライブに江頭がゲスト出演するなど親交があります」(前出・同)
既存の楽曲を使用する場合は、ワンフレーズであっても著作権使用料が発生する。長い目で見ればオリジナルな楽曲を持つことは重要といえるかもしれない。