今回はタモリが総合司会で「FNS27時間テレビ 笑っていいとも! 真夏の超団結特大号! 徹夜でがんばっちゃってもいいかな?」なる長ったらしいタイトルだった。
視聴率は平均14%。ラストに近づくにつれ20%超えを果たし、一応は成功したといえるだろう。
ただそのなかで、フジ“お得意”の露骨なステルスマーケティングがあったとネット等で物議をかもしている。
これは番組内でそれとなくイベントなどを宣伝する行為を指す。
具体的には、ツタンカーメンの格好をして動きまわっていた笑福亭鶴瓶が問題になっている。それを見た視聴者は「なぜツタンカーメン?」と首を傾げたのは言うまでもなかろう。
じつはフジが8月4日から『ツタンカーメン展』(上野の森美術館)を主催する。その巧妙な番組内パブリシティーだった。
そのイベントはまず大阪で始まり、3月17日から7月16日まで大阪天保山特設ギャラリーで開催された。
「大阪での主催は関西テレビで93万人を動員し、総売り上げは推定15億円に達した。フジも関テレ主催版には負けたくない。目標動員の上乗せをし、27時間テレビで鶴瓶に派手に番組内宣伝をやらせたのです」(番組制作関係者)
東京版は大阪版の1.5倍が目標というのがフジの考え。だが、東京版はいまいち盛り上がりに欠けていた。
宣伝不足のせいか、8月から東京版があると知っている人は少ない。だから鶴瓶にツタンカーメンの格好をさせてサンドイッチマンに仕立てあげたのだ。
鶴瓶には、通常とは別のギャラが上乗せされたという。そのため出演ギャラは推定1000万円近くに達したともっぱら。タモリのギャラが2000万円といわれているので、ツタンカーメンの宣伝役を引き受けた鶴瓶は、かなりおいしい仕事になったはずだ。
フジとしても、宣伝費に換算すれば数億にもなるPRを自局メディア内でやってのけた。
さらに、本来のツタンカーメン展で大儲けするのだから二重儲けである。ふざけるなと言いたい。
今回の件で、またフジ離れに拍車がかかることは間違いない。