ゴルフの国内男子ツアー・関西オープンの初日(5月17日)、自身9年ぶりの出場となった石川遼(26)が、3バーディー、5ボギーの2オーバー、87位タイ発進と大きく出遅れた。石川は「自分史上最大に曲がった」と、ドライバーショットに苦しんだ旨を明かしていたが、ツアー関係者たちは「自業自得」と苦笑した。
「好スタートを切れたとしても、大会3、4日目でスコアを落とす。これが今の石川です。スタミナ切れもありますが、原因はドライバーとの指摘も絶えません」(専門誌記者)
前週までの今季ツアー5試合で“ある傾向”が見られた。フェアウエーキープ率50%強を維持した試合が一つもないのだ。ツアー4日間の平均は28%台、参加選手の中でもワーストだという。
フェアゾーンに打てないのは、主にドライバーを使った時。そんなド素人のようなゴルフに、日本プロゴルフ協会・倉本昌弘会長も「フェアウエーに打てなければ(優勝の)チャンスはない」と嘆いていた。
「倉本氏を始め、先輩たちも『ドライバーを使わない方がいい』と助言しているが、石川は聞き入れようとしません。その結果が関西オープンの初日に表れたというわけです」(同)
ドライバーを使わず短く刻む戦略もある。実際、その方法で片山晋呉、松山英樹らは、苦手コースを克服して優勝した。それでも石川が聞き入れないのは、米ツアーに未練があるからだ。
「アメリカのツアー会場は広大で、ドライバーを使わない戦略は成立しません。国内の要人、関係者は『優勝こそスランプ脱出の特効薬』とし、石川を説得していますが…」(関係者)
「13本で行け」「いや、14本だ」。14本目のドライバーを持って臨むか否か、ラウンド前に、そんな罵声も飛び交っている。
石川は人気選手だ。彼が復活しなければ、ゴルフ人気の回復は望めない。米ツアーを目指すのもけっこうだが、その前に自身の存在を忘れられないよう、気を付けるべき?