「無料通話アプリとは、その名の通りアプリを使用することによって、無料で通話やメールが可能になるのです。携帯キャリアの回線を使用せずインターネットを利用して通話するので、パケット代以外に料金が掛かることはありません。ただし、通話をしようとするお互いが同じアプリをインストールしている必要があります。その条件さえクリアしていれば、あとは自分のスマホのアドレス帳から相手を選んで電話をかけるだけ。24時間いつでも無料通話ができるのです」(ITライター)
携帯各社にも無料通話サービスはあるが、基本的に同じキャリア同士でないと無料にならない。また、時間帯指定の場合がほとんどで、どうしても料金が掛かる場合が出てくる。しかし、この“無料通話アプリ”であれば、そういった心配は一切ないのだ。
「アプリ自体いくつかありますが、中でもユーザー数が国内で約3800万人の『LINE』が圧倒的人気ですね。世界でも230カ国以上で利用されています。つまり、登録したユーザー同士なら、国際電話もタダということです」(同)
『LINE』のサービスが始まったのは2011年6月。まだ2年もたっていないのだが、ツイッターやフェイスブックを上回る拡大ぶりを見せているのだ。お父さんがスマホの扱いに四苦八苦している間に、世の中は猛烈なスピードで変化しているのである。
「無料で通話やメールができるのはありがたいが、どうやって儲けているの?」
サービスを享受する前にこんなことを気にするのも何だが、その点を理解することで、この『LINE』が流行している理由も理解できるだろう。
「どこの携帯電話会社でも関係なく無料であること、フェイスブックのように“友だち申請”の煩わしさがないこと、そしてメールの絵文字よりも楽しい『スタンプ』という機能があることが魅力なのですが、ではどこにビジネスがあるかといえば、一つにはその『スタンプ』のキャラクター商売ですね。街中で一度は見たことがあるでしょう。そして、人が集うところには当然、企業が商品やサービスを提供しますから、そこにカネが生まれるわけです」(前出・ITライター)
なるほど、これだけのユーザー登録がある場所を、企業側が放っておくわけはないというわけだ。とにもかくにも、アプリを入れれば通話が無料になることはわかった。では実際に数あるアプリには、どんな特長があるのだろうか?
「去年10月にはヤフーが資本参加する『カカオトーク』が日本でも本格展開。DeNAも高品質な通話機能を売りに『comm』を発表し、まさに群雄割拠の一大ムーブメントになっています」(同)