司会がチュートリアル徳井義実、フットボールアワー後藤輝基、タレントのシェリーの3人。パネラーとして故梨元勝氏の娘、梨元麻理奈、辛酸なめ子らが出ている。芸能界のゆるい噂を取り上げたもので、一部では人気があった。
問題とされたのは、5月4日放送の2時間特番。お笑いコンビ・オセロの中島知子と占い師の騒動を特集した。当日の新聞・テレビ欄では占い師本人がスタジオに来るかのように掲載し、放送中も同様の告知を繰り返した。
だが、出演したのは占い師と同居したことがある別の占い師だった。そこで、同局に苦情が殺到したのだ。
日テレは放送後、公式サイトに謝罪文を掲載したが、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が問題視し、審議に入ることを決めた。
「番組は深夜にしては視聴率もよく、ゴールデン昇格待ちでした。だから、2時間特番も組まれた。しかし、さらに視聴率を取りたいがためにやらせ同然のことまでやり、結局はBPOの世話になった」(テレビ誌編集者)
同じ日テレでは、過去にBPOの審議対象になり、打ち切りも囁かれた番組が、いまでも継続中という無視できない事実がある。
福澤朗が司会の『真相報道バンキシャ!』(日曜午後6時)で、'09年「岐阜県庁で裏金づくりが続いている」と誤報して大問題になった。その後、BPOが審理に入ったのだ。
結果、当時の久保伸太郎社長が辞任する事態に発展したが、番組は継続となった。なぜなのか。
「元東京地検特捜部長で、79歳になる法曹界のドン・河上和雄氏がレギュラーコメンテーターで出ていたからです。日テレの顧問でもあり、打ち切れば河上氏本人にも責任があるようにみられてしまう。傷つけたくなかったのです」(日テレ関係者)
河上氏はいまでもレギュラーを続けている。
結局は、芸能界の噂話を扱う軽めの番組は潰してもかまわないが、法曹界の重鎮が出る番組はなくせないという論理が強く働いたのだろう。
ゴールデン進出のチャンスをつかんでいたタレントたち、さぞ地団太を踏んでいるに違いない。