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北朝鮮 女帝・金与正氏が握る核ボタン「7・7」要注意

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提供:週刊実話

 北朝鮮の朝鮮中央通信は6月24日、金正恩朝鮮労働党委員長(36)が23日に党中央軍事委員会の予備会議を開き、北朝鮮軍総参謀部が提起した韓国への軍事行動計画を保留したと報じた。

 強硬姿勢を崩さなかった北朝鮮の変化は、それだけにとどまらない。南北軍事境界線付近に設置していた宣伝放送用の拡声器を撤去したほか、北朝鮮の対外宣伝メディアは突如として韓国批判の記事を削除し始めた。これにより急激に高まっていた南北の緊張は、一気に冷却へと転じている。

 加えて北朝鮮は、朝鮮戦争勃発70周年にあたる6月25日、韓国の文在寅大統領(67)を批判するビラ散布を予定していたが、こちらも土壇場で中止となった。このドタバタ劇は正恩氏が、妹の金与正党第1副部長(32)と総参謀部が作成した対韓軍事作戦に、全面的なゴーサインを出していないことを示唆している。

「北朝鮮の朝鮮労働党統一戦線部は6月20日付の報道官談話で、南北間にある合意事項のすべてが『紙クズになった』と縁切り宣言したわけですが、それでも文政権は発足当初から続けてきた“対北融和政策”に固執している。北朝鮮がどんなに厳しい態度をとっても『どこまでも ついていきます 下駄の雪』ですから、この方針は変えません。もし変えたら、文政権が3年間でやってきたことを全否定することになるからです」(韓国ウオッチャー)

 ただし、北朝鮮の攪乱戦術がこれで終わることはない。昨年末の党中央委員会総会で、正恩氏は「苦痛を受けた対価を韓国に払わせる」と全党員の前で発表している。従って、今後も韓国に対して矢継ぎ早に強硬策を繰り出し、限界まで追い詰めるだろう。

「硬軟織り交ぜての交渉は北朝鮮が使う常套手段」と北朝鮮ウオッチャーは話す。

「例えば2017年8月、北朝鮮戦略軍は中距離弾道ミサイル(IRBM)『火星12』をグアム近海に4発撃ち込む包囲射撃計画を発表しましたが、4日後に正恩氏は『もう少し米国の出方を見守る』と計画を保留しています」

 当時、正恩氏とチキンレースを展開していたアメリカのトランプ大統領も、計画の保留に一定の評価を下していた。しかし、当初の激しい威嚇の裏には、危機感をあおってアメリカの譲歩を引き出す狙いがあったという。

「ただ、最近は与正氏が発言力を強めていることで、これまでの単純な“手のひら返し”とは異なり、その過程が複雑かつ不透明になりつつあります」(同)

 実は土下座外交の文政権とは違い、アメリカは要所要所で北朝鮮の強硬策に圧力をかけている。

「北朝鮮が最前線地域に拡声器を構築しようとしたときには、米軍の偵察機8機が同時出動しています。『遠い国の紛争解決は、われわれの義務ではない』と言い放ったトランプ氏の言葉とは裏腹に、北朝鮮の挑発行動が激化して以来、米軍の原子力空母3隻がフィリピン沖など西太平洋で作戦中であることも確認されています」(軍事アナリスト)

 米軍は過去にも敵地攻撃の際、少なくとも3隻から成る空母打撃群を集結させており、今回もこれに倣った作戦行動とみられている。

「おそらく正恩氏は、積極的な米軍の動きに焦っているのでしょう。これも軟化に転じた一因です」(同)

 ところで、正恩氏と与正氏の兄妹には実兄がいる。金正日総書記と高容姫の間に生まれた金正哲氏(38)で、一度は失脚したと思われた彼が再び表舞台に登場しつつある。正哲氏は正恩氏より2つ年上だ。

「6月7日に開催された党中央委員会第7期13次政治局会議で、正哲氏は党中央委員会候補委員に選出されています。同名ということもありますが、北朝鮮では金一族と同じ名なら改名を命じられますから、その可能性は低いでしょう」(前出・北朝鮮ウオッチャー)

 かつて正日氏の専属料理人を務めた藤本健二氏は、「正哲氏は父親から『なよなよしていて女のようでダメだ』と酷評されていた」と証言している。現在までギターだけを趣味にしてきた正哲氏は、エリック・クラプトンに強い憧れを抱いていることでも有名だ。

「正恩氏は健康上の問題から、執務継続が難しい状況にあると思われます。そこで与正氏が兄弟の仲介役を果たしたのでしょう。金一族存続の危機に際して、女性である自身がすべての権力を引き継ぐのは無理と判断したようです」(同)

 6月17日に韓国の聯合ニュースは、正恩氏の国内視察用専用機が、首都の平壌近郊から東部の咸鏡南道方面に向かったと報じた。同道の新浦造船所では、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)3基を搭載できる新型潜水艦を建造しており、それが最終段階に入ったと推察される。

 また、7月8日は建国の父である金日成国家主席の命日で、正恩氏がそろそろ姿を現す頃でもある。

「命日前日の7日には、正恩氏が何らかの行事に出てくると思われますが、そうでない場合はいよいよ健康問題が深刻化し、与正氏がほぼ権力を掌握したとみて間違いない。それは彼女が、すでに核ボタンを握っていることを意味しており、この機会にSLBMの発射技術を見せつければ、アメリカを十分に刺激することになる」(軍事ブロガー)

 指導者としてすっかり堂に入った“女帝”与正氏は、天の川ならぬ「ミサイル発射実験」を見上げて、いったい何を思うのか。

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