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セントライト記念追い切り速報 クリスタルウイング 3頭併せで豪快に先着

 今週の中山メーンは菊花賞TR「第62回セントライト記念」(JpnII 芝2200m 21日)。春の既成勢力と夏の上がり馬が一堂に会し、火花を散らす。最終追い切りは17日、美浦トレセンで行われ、クリスタルウイングが絶好の気配を見せた。春はまだ成長途上ながらダービーTR・青葉賞2着、ダービー6着と大物の片りんを示しており、ひと夏を越して完成の域に近づいた今ならチャンスは十分だ。最新情報を現地からリポートする。

 ひと夏の成長の度合が春の勢力分布を塗りかえる。ダービーはディープスカイの前に6着と後塵を拝したクリスタルウイングも、今夏を境に確実にひと皮むけ、成長を遂げた。
 「ダービーは最後にもうひと踏ん張りが利かなかったけど、よく頑張った。春はモタれるような格好をして、乗り難しかったからね」と葛西助手。心身ともに粗削りな状態で、2着スマイルジャックから0秒4差と見せ場たっぷりのレースを展開したあたり、素質の賜物というほかない。
 ダービーの後は秋に備えて、ファンタストクラブへ放牧、成長を促された。「落ち着きが出て精神面で大人になったし、体もひと回り大きくなったね。レースでは(前走比)10kgぐらい増えていると思う。モタれる面も解消され、操作しやすくなった」と葛西助手はその成果を強調する。
 半姉トゥザヴィクトリーはエリザベス女王杯を優勝、半兄サイレントディール(シンザン記念など重賞3勝)は8歳の今年も現役で、無事是名馬を地で行っている。血統的なバックボーンもしっかりしており、まさしく実りの秋を迎えたといっていい。
 「8月半ばに帰厩してから、先週までに速いところを3本消化したし、臨戦過程は順調そのもの」と葛西助手。「結果次第で菊花賞か、天皇賞・秋か路線が決まる」と含みを持たせたが、好勝負は間違いない雰囲気に包まれていた。

 【最終追いVTR】内田騎手を背に、坂路で外ペディクラリス(古馬1600万)、中カジノドライヴ(3歳1600万)との3頭併せ。前半はゆったりと入ったが、残り2Fあたりからハミを掛けられると、馬の闘志に火がつき、前2頭を最内から一気に抜き去った。久々の不安は感じさせない。

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