社会 2021年08月29日 10時00分
横浜市長当選の山中竹春氏、さわやかイケメンと評判も、パワハラ疑惑など懸念要素も
8月22日に投開票が行われた横浜市長選挙で、立憲民主党が推薦、社民党、日本共産党が支援した野党系候補の山中竹春氏が当選を果たした。山中氏は、元横浜市立大学医学部教授で、データサイエンスの専門家としてコロナ関連でテレビ出演も果たしていた。当選時、48歳の若さであり、さわやかなイケメンといったイメージもあるが、多くの懸念要素がある。 最も大きなものがパワハラ疑惑だ。今回の市長選に立候補を表明していた元検察官で、弁護士の郷原信郎氏は5日に出馬を取りやめ、落選運動の展開を予告。郷原氏は特定の候補を応援しない代わりに、当選させてはいけない候補として山中氏と、菅義偉総理が支援した小此木八郎氏の名を挙げた。そこで山中氏の電話音声をYouTubeで公開したのだ。 >>横浜市長選出馬の田中康夫氏、過去の選挙では不利な状況から勝利 その戦略は?<< 8月17日に公開された第1弾では、山中氏は「僕は最後の行動に出るからね」「ほんと、潰れるよ」などと恫喝めいた音声が記録されている。山中氏側は内部文書で反論し、音声の主は本人である点は認めたものの、「潰れるよ」は研究プロジェクトの頓挫を憂慮する意図だったと説明している。 しかし、19日に公開された第2弾の動画では、郷原氏は音声は別の機会に録音されたものだと明らかにした。もともと音声は発信元の特定を防ぐため、一部の会話の編集がなされていた。郷原氏はオフィシャルサイトで「音声データの提供者であるA氏は、横浜市立大学と契約を締結しようとしていた比較的小規模の企業の役員であった」と記している。郷原氏はYouTubeチャンネルの文字ナレーションでも「このような発言を頻繁にされているので、誰に対する発言か、もはや思い出せないのではないでしょうか?」と疑問を示している。山中氏には、一連のパワハラ疑惑に対するはっきりとした説明は求められそうだ。 さらに、もう一つの懸念が行政の運営に関してだ。山中氏は50万票を超える得票を受けて当選したが、今後は、市議会や市役所側との激しい対立が予想される。元宮崎県知事、元衆議院議員の東国原英夫氏は、23日のツイッターで「しかし山中新市長、これから議会運営等大変だろうな。市議会・市役所(伏魔殿)・神奈川県・国(政府)、正に四面楚歌。魑魅魍魎・百鬼夜行・伏魔殿の世界。まぁ、山中氏もサンドバッグを覚悟して入って来たのだろうから」と憂慮している。地方自治を経験している東国原氏だからこそ、これからの困難が手に取るように予想されるのだろう。 波乱が予想される今後の展開にも、引き続き注目したいところだ。記事内の引用について郷原信郎氏のオフィシャルサイトより https://nobuogohara.com郷原信郎氏のYouTubeチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCwRc8DqGmOSFpC8pgNmMjlA東国原英夫氏のツイッターより https://twitter.com/higashi_kokuba