湘南乃海
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スポーツ 2023年05月23日 20時30分
十両・湘南乃海、勝ち越し決定も「怪我させるつもりか」と批判 取組決着後も突き止めず物議、新入幕へ気合入りすぎた?
23日に行われた大相撲5月場所10日目。今場所8勝目を挙げた十両・湘南乃海の相撲が物議を醸している。 前日まで「7勝2敗」の湘南乃海はこの日、「4勝5敗」の十両・貴健斗と対戦。立ち合い、湘南乃海は相手の当たりを胸で受け止めた後、右方向に回り込みながらの叩きを仕掛ける。これで貴健斗の体勢をグラつかせると、両腕で胸付近を突き放すように押して土俵を割らせた。 ただ、貴健斗の両足が出て勝負が完全に決まったにもかかわらず、湘南乃海はなおも貴健斗を左右でそれぞれ1度ずつ突くなどダメ押しのような動作を見せる。突かれて土俵下まで後退した貴健斗は、勝ち残りで座っていた熱海富士の左腕に両腕を置いて何とか体勢を維持。そこからすぐに土俵上に戻り取組後の一礼を行った。 >>関脇・若元春に「ブチギレてないか」の声 格下突き飛ばし仏頂面のワケ、厳しい攻めは弟の長期離脱も影響?<< 湘南乃海の相撲を受け、ネット上には「最後の突きは明らかにダメ押しでは」、「勝敗決まった後に余計なことするなよ」、「土俵外に完全に出てるのに突くのは感じ悪くないか」、「ちょっとは考えろよ、無駄な怪我させるつもりか」といった批判が寄せられた。 現在25歳の湘南乃海は初土俵を踏んだ2014年3月場所から現役を続ける力士で、左四つや押しを武器としている。ただ、これまでに対戦相手にダメ押しのような動作を見せたとして物議を醸したことはほとんどない。 「前日まで7勝を稼いでいた湘南乃海は、貴健斗戦に勝てば今場所の勝ち越しが決定。西十両筆頭という今場所の番付を考えると、来場所の新入幕に大きく前進する状況でした。初土俵を踏んだ2014年3月場所から約9年、25歳になってようやく目の前まで来たチャンスを絶対に逃すわけにはいかないと、貴健斗戦は並々ならぬ気合いが入っていた可能性もあるのでは」(相撲ライター) 最後の一押しは問題視されたが、節目の8勝目を挙げた湘南乃海。今後の目標は優勝争い単独トップの落合(10勝0敗)、星の差1つの豪ノ山(9勝1敗)の追走になるが、冷静さをもって星を重ねていくことはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2021年01月20日 19時45分
大相撲初場所の審判団に「信じられない」批判の声 足がふらつく力士を放置、後遺症の可能性の指摘も
19日に行われた大相撲1月場所10日目。幕下の湘南乃海対朝玉勢の取組が、ネット上の相撲ファンの間で物議を醸している。 両者は最初の立ち合いで頭同士を激しくぶつけていったが、行司が手つき不十分と判断して立ち合い不成立に。ところが、立ち合いの衝撃で湘南乃海は脳震とうを起こしたのか、右ひざから崩れるように地面に転倒。その後立ち上がろうとしたが2度ほど尻もちをつき、立ち上がった後も足元がおぼつかない状態だった。 審判団は湘南乃海が立ち上がるまで特にアクションを起こしてはいなかったが、立ち上がった後に朝玉勢を含め両者を一度土俵から降ろし、1分ほど協議した上で湘南乃海に取組続行の意思を確認。湘南乃海は続行を表明し、その後の取組で朝玉勢を破り白星を挙げた。 >>綱取り絶望の貴景勝、初日からタブーを犯していた?初挑戦は4日で終了、朝青龍・鶴竜らと明暗分かれたワケは<< 取組後は国技館内の相撲診療所と墨田区内の病院で検査を受け、体調に問題はないと診断されたことが伝えられている。ただ、今回の一件を受けネット上には「明らかな脳震とうなのにしばらくの間見てるだけなんて信じられない」、「なぜ誰も出場を止めなかったのか、その後のキャリアに影響する後遺症が残ったらどうするんだ」、「ほとんどの力士はこうやって負傷しても『大丈夫です』、『相撲取れます』って言うものだろうから、親方衆がしっかり止めてあげないと」といった審判団への苦言や批判が多数挙がっている。 脳震とうは一般的に頭部に強い衝撃を受けた際に発症のリスクがあるとされ、発症すると頭痛・めまい・ふらつき、重症の場合は意識・記憶喪失などの症状が出るといわれている。今回の湘南乃海が本当に脳震とうを発症していたか、詳細は伝えられていないが、2度尻もちをつき足元をふらつかせる姿を見て脳震とうを発症していると捉えたファンは多かったようだ。 「相撲は体重100キロを優に超える大男同士が激しくぶつかり合って勝敗を決するという性質上、他のスポーツに比べて脳震とうが起こりやすいといわれている競技。角界では“負傷のうちに入らない”と考えられているのか、本場所の土俵で力士が脳震とうを起こしても審判団はそのまま取組を続行させるケースがほとんどで、力士側もその多くが軽症だと強調しがちです。ただ、過去には脳震とうで転倒した際に膝の靭帯を損傷しそこから番付が一気に落ちた久島海(元幕内/元田子の浦親方)のような力士もいますし、力士の大型化が進んでいるとされる昨今は頭に受ける衝撃も大きくなっていることは明白。力士生命、あるいは人としての生命に関わる事態が起こる前に、力士を守る規則を設けるのは急務かもしれません」(相撲ライター) 今回の取組を受け、審判部は今後同様のケースが起こった場合は取組をやり直さない方針をひとまず決定し、今場所後に新ルール作りに取り組むと伝えられている。今回の一件が力士の安全管理体制強化につながることを願うばかりだ。文 / 柴田雅人
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