スポーツ 2021年10月15日 19時30分
阪神・矢野監督の采配に反発の声「褒められたものでは無い」 勝負どころの強攻策が物議、実績無い選手を信用したワケは
14日に行われた阪神対巨人の一戦。「3-0」で阪神が勝利したこの試合で、阪神・矢野燿大監督が見せた采配がネット上で物議を醸している。 >>阪神・矢野監督に怒りの声「余計なことするな」 異例の行動で投手が不調に? ピンチの場面でのマウンド登場が物議<< 問題となっているのは、「0-0」と両チーム同点で迎えた9回表の矢野監督の采配。この回阪神は巨人4番手・ビエイラを攻め2死一、二塁とチャンスを作ると、代走として7回表から途中出場していた板山祐太郎に打順が回る。今季の板山は「.111・0本・0打点」とほとんど結果を残していないこと、ベンチには大山悠輔、糸井嘉男ら主力野手が複数残っていたことなどから、矢野監督は代打策で勝負をかけるものと思われた。 ただ、矢野監督はこの場面で動かず、板山をそのまま打席に送る強攻策をとる。すると、板山はカウント「0-2」からビエイラが投じた3球目のスライダーを捉え、今季2安打目となる二塁打を記録。この一打で均衡を破る1点を手にした阪神は、その後さらに2点を追加し勝利を収めた。 結果的には的中した矢野監督の強攻策だが、ネット上には「板山が打ったのは結果論、采配としては褒められたものではない」、「強攻策が実ったというよりは、采配ミスを板山がカバーした印象の方が強い」、「今日の成功で矢野監督が味を占めるんじゃないかと思うと不安しかない」といった苦言や批判が寄せられた。 一方、「打率1割の板山を何の根拠もなく打たせるとは思えないし、使いたいと考えたのは相応の理由があるんだろ」、「直前にフェニックスで躍動してた板山の調子を買ったんじゃないか?」、「他の選手よりも優先したくなるくらい板山に打ちそうな雰囲気を感じたのかな」と、強攻策の背景を推測するコメントも挙がった。 「板山は13日・巨人戦前に約4カ月半ぶりの一軍昇格を果たしましたが、昇格2日前の11日に出場したフェニックスリーグ・巨人戦では『4打数2安打3打点・1本塁打』と結果を残していました。その板山を矢野監督が打席に立たせた詳しい理由は不明ですが、直前に板山が見せていた好調ぶりも決断に影響していたのではないかとみているファンは少なくないようです。また、矢野監督は今後控えるポストシーズンでの起用も視野に、板山の好調が本物かどうか見極めるためにあえて勝負どころを託したという可能性も考えられます」(野球ライター) 実績豊富な控え野手陣よりも好調の板山に賭けた矢野監督。試合後の報道では「俺自身がうれしい。気持ちの部分で熱くなる」と、板山が結果で応えてくれたことへの喜びを語ったことが伝えられている。文 / 柴田雅人