朝乃山
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スポーツ 2021年04月04日 11時00分
崖っぷちの白鵬、なぜ「引退勧告」は出なかった? 北の富士氏もため息、ファン猛反発の判断を下した横審の思惑とは
2020年7月場所から2021年1月場所にかけ4場所連続で本場所を休場(途中休場含む)し、3月場所(3月14~28日)も16日の3日目から途中休場した横綱・白鵬。29日、その白鵬に横綱審議委員会が「注意」決議を継続することを決定したと複数メディアが報じた。 白鵬が3場所連続で本場所を休場した2020年11月場所後に、内規で定められている決議の中で2番目に重い『注意』決議を下した横審。その後、連続休場が5場所に延びたこと、19日に右ひざの手術を受け5月場所も休場濃厚となったことから「引退勧告」を決議するとの見方も強まっていた。ただ、報道によると29日に行われた定例会では、全会一致で注意の決議を継続するという結論に至ったという。 白鵬への引退勧告を見送った理由として、横審・矢野弘典委員長は“初場所の全休は新型コロナ感染によるもの”、“3月場所は2日間とはいえ出場の意欲を見せた”、“7月場所に進退をかける意思を明確にしている”という3つの点を挙げている。ただ、一部からはこの3点以外の理由もあったのではという見方もされている。 >>横綱・白鵬、2連勝からの休場は計算通りか 次の出場は7月場所に? 師匠が明かした今後に冷ややかな声<< 「横審定例会が開かれる5日前の24日、もう1人の横綱で3月場所まで5場所連続休場中だった鶴竜が現役引退を発表。これにより白鵬は一人横綱となりましたが、その状況で白鵬に引退勧告を決議すると、1993年1月場所以来、約28年ぶりに横綱空位時代を迎える可能性が濃厚となります。前回の空位時代は三役に曙(元横綱)や貴乃花(元横綱)といった有望な力士が複数在位し、実際に曙が5場所後に横綱昇進を果たし終止符を打ちました。ただ、今回は照ノ富士以外に横綱が狙えそうな役力士が見当たらず、その照ノ富士も両ひざの故障がいつ再発するか分からない状況。そのため、今後の角界への影響を考え、白鵬をひとまず“延命”させた可能性もゼロではないのではないでしょうか」(相撲ライター) 現在の角界は3月場所時点で貴景勝、朝乃山、正代の3名が大関に在位しているが、彼らが横綱に昇進するには“大関で2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績”という基準をクリアする必要がある。この1年の優勝力士の平均勝ち星が「12.8勝」ということを考えると、横綱の座を狙うには13勝以上の成績を安定して残さなければならない。 ただ、大関陣のこの1年を見ると13勝以上は貴景勝、正代がそれぞれ1回クリアしたのみで、朝乃山は12勝が最高。2ケタ以上に数字を下げると貴景勝、正代が3回、朝乃山が4回と全員年の半分以上は2ケタをクリアしているが、裏を返せば多くの場所で10、11勝止まりになっているともいえる。 なお、現大関陣に対しては、元横綱・北の富士氏が29日に「朝乃山、正代、貴景勝の3大関は、横綱が不在でも10勝が精いっぱいの実力でしかない」と苦言を呈したことも伝えられている。横綱経験者の同氏も、現大関陣の実力を物足りないと嘆いているようだ。 一方、3月場所を「12勝3敗」で制し5月場所から大関に復帰した照ノ富士は、再入幕した2020年7月場所から今場所まで13勝以上を2回クリアし優勝も2回記録。同期間は現大関陣にも勝ち越している(貴景勝2勝1敗、朝乃山5勝0敗、正代3勝1敗)ため、彼らを出し抜いて横綱昇進を果たす可能性は十分のようにも思える。 ただ、照ノ富士は2018年6月に手術を受けるなど両ひざに爆弾を抱えており、2020年9月場所では左ひざ関節症で13日目から途中休場をしいられてもいる。こうした故障のリスクを考えると、大関復帰後に順調に横綱を狙えるかは不透明といえるだろう。 以上を考えると、横審が白鵬に引退勧告を出さなかったのは“ポスト白鵬”が見当たらないまま、角界が横綱空位時代に突入することを避けたかったという見方ができる。また、近年の白鵬は休場の多さや取り口の荒さが批判されがちだが、史上1位の優勝44回を残る名横綱。3月場所前にはネット上に「白鵬が出るなら久しぶりに国技館に行こう」といった声も散見されたが、興行面も考えて注意決議の継続にとどめた可能性もあるかもしれない。 今回の決断に対しては、ファンから「いくらなんでも甘すぎる」、「ビシッとモノを言えないなら存在価値が無い」、「こういう弱気の判断を計算して白鵬も2日だけ出たんだろうな」といった批判も寄せられている。白鵬が7月場所で復活すれば判断は正しかったことになるが、果たして実際の結果はどうなるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2021年03月29日 19時30分
大関・正代戦の行司に「先場所に続いてまたかよ」ファン呆れ 取組後に接触し土俵下に転落、物議を醸すアクシデントが相次ぐワケは
28日の大相撲3月場所千秋楽。関脇・照ノ富士が大関・貴景勝を下し「12勝3敗」で自身3度目の優勝を果たしたが、この直後の大関・正代対大関・朝乃山戦で起こったアクシデントがネット上の相撲ファンの間で物議を醸している。 結びの一番となった同戦は正代が勝ち越し、そして朝乃山が2ケタ10勝をかけた一番。立ち合いからの熾烈な上手争いを制し左上手を取った朝乃山が、右下手投げを繰り出そうとする正代を強引に左上手投げで地面に転がし10勝目を手にした。 ところが、朝乃山が上手投げを放った直後、この一番を裁いていた立行司・式守伊之助が転がされた正代と土俵隅で接触。これにより体勢を崩した伊之助は、土俵下に尻もちをつくような形で転落。その後しばらく起き上がれなかったため、土俵下に控えていた三役行司・木村玉治郎が伊之助に代わり朝乃山に勝ち名乗りを上げる事態となった。 同戦で伊之助は接触のリスクを察知したのか、朝乃山が上手投げを放つ直前に自身から見て左横に大きく立ち位置を移動させている。ただ、移動した先に正代が転がってきたため、逃げ場がないまま接触し転倒する形になった。なお、伊之助は呼び出しらの肩を借りて退場した後、国技館内の相撲診療所で怪我や異常はないとの診断を受けたことが伝えられている。 >>横綱・鶴竜の引退会見に批判相次ぐ 白鵬の現役続行を熱望?「横審は辞めさせにかかる」の声も<< このアクシデントを受けネット上には「倒れた正代とぶつかって転倒って位置取りが悪すぎるだろ」、「朝乃山が投げる方向に自分から動いてるんだからそりゃぶつかるよ」、「見てる方としては本当に心臓に悪い、年齢も若くない(当代伊之助は61歳)んだから注意してほしい」といった反応が多数寄せられている。 同時に、「伊之助は先場所に続いてまた正代と接触かよ」、「先場所ひどいぶつかり方したのに何も学んでないのか」、「毎度毎度接触してる正代としてはたまったもんじゃないな」といったコメントも複数見受けられた。 「今回正代との接触がやり玉に挙げられている伊之助ですが、先場所の千秋楽・正代対朝乃山戦でも正代と接触するアクシデントを起こしています。同戦は立ち合い後に正代が自身から見て右方向に回り込んで朝乃山の攻めをしのごうとしましたが、回避が遅れた伊之助と土俵を半周ほど回ったところで接触。伊之助に一瞬気を取られた正代は、その隙を突いた朝乃山から土俵下に押し出され敗北。取組直後の正代はぶぜんとした表情で数秒伊之助をにらみつけ、ネット上にも『伊之助がぶつかったせいで正代が負けた』といった批判の声が寄せられるなど物議を醸しました。なぜ先場所と同じ過ちを繰り返してしまったのかは本人のみぞ知るところですが、61歳という年齢からか一部では『判断力や反射神経が衰えているのでは』という意見も挙がっています」(相撲ライター) 今回の接触について、本人や協会は現在(29日午後5時)までに特にコメントを出してはいない。ただ、先場所に続く接触に呆れたファンは少なくないようだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2021年02月14日 11時00分
白鵬・鶴竜、3月場所で引退でも心配無用? 次期横綱と目される有力候補たち、早ければ5月場所後に誕生か
大相撲力士の番付の中で最も高い番付である横綱。現在は白鵬(2007年7月場所~)、鶴竜(2014年5月場所~)の2名が在位しているが、その両名に3月場所での引退危機が迫っている。 両横綱は2人合わせて50回(白鵬44回、鶴竜6回)の優勝を誇るが近年は休場が目立っており、昨年も白鵬、鶴竜共に6場所中4場所を休場(途中休場含む)。昨年11月場所後には横綱審議委員会(横審)から、内規で定められている決議の中で2番目に重い「注意」を受けている。 ただ、この横審の決議もむなしく、両横綱はそろって2021年1月場所を全休。そのため、3月場所(同月14日初日)の成績次第では横審が最も重い決議「引退勧告」を出す可能性がささやかれている。また、鶴竜については師匠・陸奥親方が、3月場所が進退のかかる場所になると明言したことも伝えられている。 仮に両横綱が引退となれば、5月場所からは約28年ぶり(1993年1月場所以来)に“横綱空位時代”が訪れることになる角界。一部では「しばらく後任が出てこない暗黒時代になるのでは」との声も挙がっているが、“ポスト白鵬・鶴竜”となり得る力士が全くいないというわけではない。 >>綱取り絶望の貴景勝、初日からタブーを犯していた? 初挑戦は4日で終了、朝青龍・鶴竜らと明暗分かれたワケは<< 次期横綱候補の本命といえそうなのが、2021年1月場所は東関脇だった照ノ富士。両ひざの故障や内臓疾患の影響で一時は大関から序二段まで番付を下げたが、そこから番付を戻し再入幕した2020年7月場所で優勝(13勝2敗)。また、同年11月場所から2021年1月場所までに三役で2場所連続2ケタをクリア(13勝→11勝)しているため、3月場所の結果次第では大関復帰が実現する状況となっている。 照ノ富士は再入幕した2020年7月場所から2020年1月場所の本割で、現大関陣に対しいずれも五分以上の成績を残している(貴景勝1勝1敗、朝乃山4勝0敗、正代2勝1敗)。これは目前に迫る大関昇進はもちろん、“大関の地位で2場所連続優勝、またはそれに準じる成績”が必要な横綱昇進に向けても好材料であると言えるだろう。仮に3月場所で大関復帰が実現すれば5月場所以降から横綱昇進を狙う戦いが始まることになるが、コンディションにさえ気をつければ大いに可能性はあるのではないだろうか。 照ノ富士を本命とするならば、対抗となりそうなのが大関・朝乃山。昨年7月場所から大関として本場所を戦っているが、同場所から2場所続けて2ケタをクリアした。同年11月場所は右肩の負傷により「1勝2敗12休」と振るわなかったが、2021年1月場所は「11勝4敗」と再び2ケタをクリアしている。 直近に誕生した横綱である稀勢の里(現荒磯親方)は2017年1月場所での初優勝に加え、同場所を含め6場所連続で2ケタをクリアした安定感が評価されて昇進を果たしている。この点を考えると、体調が万全ならここまで2ケタをクリアし続けている朝乃山にもチャンスは十分だろう。大関の朝乃山は極端な話をすると3月場所、5月場所を連覇すれば7月場所にも横綱になれるが果たしてどこまで迫れるだろうか。 以上の2名に比べると現在の注目度は劣るが、大穴候補となりそうなのが隆の勝。2020年1月場所頃までは平幕下位~十両を行き来していたが、同年3月場所で12勝を挙げ敢闘賞を獲得。その後も2021年1月場所まで5場所連続で勝ち越し、同場所時点では西関脇まで番付を上げている。 所属する千賀ノ浦部屋(現常盤山部屋)に貴景勝が転属(2018年10月)してからは積極的に胸を借り、右差し、左おっつけを磨いたことが伝えられている隆の勝。当面の目標は横綱ではなく大関昇進だが、このまま成長が続けば近い将来横綱候補に名乗りを挙げる可能性も決してゼロではないだろう。 前回の横綱空位時代(1992年5月場所~1993年1月場所/番付上では1992年7月場所~1993年1月場所)は、一人横綱・北勝海(現八角親方・理事長)が1992年5月場所前に引退を表明したことにより突入。だが、同場所時点では関脇だった曙が場所後に大関に昇進すると、同年11月場所~翌年1月場所を2連覇し早々に終止符を打っている。 前回は大関陣を差し置いて関脇が一気に横綱まで駆け上がったが、果たして今回、仮に横綱空位時代に突入すればどのような展開となるのか。白鵬・鶴竜が実際に引退するのかも含めて、3月場所は様々な注目が集まる場所となるだろう。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2021年01月30日 11時00分
大栄翔の平幕優勝はただのマグレ? 史上21人目の偉業、朝乃山・德勝龍らの二の舞は避けられそうなワケは
10~24日にかけて行われた大相撲1月場所。白鵬、鶴竜の両横綱が休場の中、賜杯を手にしたのは西前頭筆頭の大栄翔だった。 西前頭2枚目で迎えた2020年11月場所で10勝5敗と2ケタ勝利を挙げるも、上位陣に大負けした力士がいなかったため平幕に据え置かれた大栄翔。その悔しさを晴らすように今場所は中日まで8連勝と序盤から優勝争いトップを走ると、その勢いのまま「13勝2敗」で初優勝を果たした。 上位陣を差し置いての平幕優勝を受け、ネット上には「序盤から勢いに乗ったいい相撲だった」、「役力士を全員倒しての優勝は素晴らしいという他ない」と称賛する声が多数寄せられた。一方、一部では「今場所だけのマグレという気もする」、「一発屋で終わりそうな感じは拭えない」といったコメントも見られた。 >>貴景勝の休場に「怪我なんてしてないだろ」疑問の声 3日目に左足首を故障も、取組直後から怪しい行動が?<< 今回大栄翔が成し遂げた平幕優勝は、年6場所制が確立した1958年以降では21人目(22回目)となる快挙。ただ、直近の平幕優勝力士を見ると、優勝から一転して翌場所は苦戦をしいられている力士がいる。 2020年1月場所を幕尻である西前頭17枚目で迎えた德勝龍は、「1勝1敗」の3日目から千秋楽まで破竹の13連勝をマークし「14勝1敗」で初優勝。幕尻での優勝は2000年3月場所の貴闘力(元関脇/当時東前頭14枚目)以来史上2人目の偉業だった。 ところが、西前頭2枚目と番付を大きく上げた翌3月場所は、初日から5連敗を喫したこともあり「4勝11敗」で終了。翌場所以降は「7勝8敗」、「7勝8敗」、「8勝7敗」と際どいところでの勝ち越し、負け越しが続いていたが、今場所は「3勝12敗」と大負けを喫している。 現在大関の朝乃山は、西前頭8枚目だった2019年5月場所で「12勝3敗」を記録し初優勝。だが、東前頭筆頭で迎えた次場所の同年7月場所は「7勝8敗」と負け越し、目前に迫っていた自身初の三役昇進はならなかった。 しかし、朝乃山はその後4場所連続で2ケタ勝利をクリアし、2020年3月場所後に大関に昇進。昇進後も2ケタクリア3回、負け越し1回と安定した成績を残している。 初優勝翌場所に苦戦をしいられた德勝龍、朝乃山だが、初めての優勝でメディアや後援会に連日駆り出され、稽古や調整の時間が減少したことが苦戦の原因となった可能性がある。また、両名はどちらも役力士と当たることが少ない平幕中位、下位での優勝だったが、優勝により番付が平幕上位になって役力士との対戦が多くなり、結果として黒星が重なったという見方もできるだろう。 一方、東前頭17枚目で臨んだ2020年7月場所で「13勝2敗」をマークし史上3人目の幕尻優勝を果たした照ノ富士は、東前頭筆頭で迎えた翌9月場所を負傷で13日目から休場したものの「8勝5敗2休」で勝ち越し。その後同年11月場所は小結で13勝、今場所は関脇で11勝を挙げているため、来場所で9勝以上を挙げれば“三役での直近3場所で33勝以上”という大関昇進目安を満たす状況となっている。 照ノ富士は当時関脇の2015年5月場所で「12勝3敗」で初優勝し、その後大関も経験した力士で、番付上昇による役力士との対戦がそこまで苦にならなかった可能性はある。また、新型コロナの流行によりメディアや後援会に駆り出される機会の減少、それに伴う稽古時間の確保も苦戦を免れた一因かもしれない。 今回の大栄翔はこれまでに小結・関脇の在位経験がある上、今場所も全ての役力士との対戦を経て優勝を手にしたため、関脇への昇進が予想される来場所も番付上昇の影響は薄いと思われる。また、現在もコロナ禍は続いているため、メディア出演や後援会の会合に呼ばれる機会もそうないだろう。 となると、マグレでは終わらず次場所以降も照ノ富士のように好成績を続けていく公算が高いようにも思われる。果たして実際の成績はどうなるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年03月29日 11時00分
新大関・朝乃山、白鵬が後継者に指名も横綱昇進は体調次第? 過去3年の昇進力士は苦戦続き
3月8日から22日にかけて行われた大相撲3月場所で、「11勝4敗」の成績を残した関脇・朝乃山。その朝乃山が25日、大関に昇進することを日本相撲協会が決定した。 大関昇進に当たっては、“小結、関脇の地位で直近3場所33勝以上”という目安が存在する。朝乃山は新小結だった2019年11月場所で「11勝4敗」、新関脇となった2020年1月場所で「10勝5敗」だったため3月場所を含めても32勝と目安に満たなかったが、3月場所千秋楽で大関・貴景勝を破るなど相撲内容が評価された結果、昭和以降では8位タイとなる新三役から3場所でのスピード出世となった。 1場所平均11勝以上と高い実力と安定感の両立が求められることもあり、朝乃山以前は過去3年で3人のみとなっている大関昇進者。朝乃山と同じく彼らも昇進に値すると協会に判断されたわけだが、肝心の昇進後はどのような成績を残しているのだろうか。 2017年7月場所で大関に昇進した高安は、同場所で「9勝6敗」と勝ち越し。ただ、続く9月場所は右大腿筋を負傷し「1勝2敗12休」と大幅に負け越し、次場所で負け越すと関脇に落ちるカド番に転落。翌九州場所では右内転筋を痛めるも、「8勝5敗2休」と辛くもカド番を脱出した。 翌2018年は全6場所中4場所で2ケタ勝利をクリアするなど好調だった高安。しかし、2019年は左ひじの負傷で9月場所を全休、続く11月場所でも腰痛に見舞われ「3勝5敗7休」と負け越したため関脇に転落。2020年も1月場所は「6勝9敗」と負け越し、3月場所も左大腿二頭筋負傷の影響で「0勝5敗10休」と白星なしに終わっている。 2018年7月場所で大関に昇進した栃ノ心は、同場所で右足親指を痛め「5勝2敗8休」といきなり負け越すも翌9月場所は「9勝6敗」と勝ち越しカド番を脱出。ただ、2019年1月場所で右大腿四頭筋を痛め「0勝5敗10休」と2度目のカド番に転落すると、翌3月場所では「7勝8敗」と負け越し大関から陥落してしまった。 同年の5月場所で「10勝5敗」と2ケタ勝利をクリアし、「陥落直後の場所で2ケタ勝利」という復帰特例を満たし大関に復帰した栃ノ心。しかし、7月場所で右ひざ半月板を痛め「0勝6敗9休」、9月場所で「6勝9敗」と2場所連続で負け越し再び大関の座を失い、2020年も1月場所は「5勝10敗」、3月場所も「6勝9敗」と苦しい相撲が続いている。 2019年5月場所で大関に昇進した貴景勝は、同場所で右ひざ靭帯を負傷し「3勝4敗8休」と負け越し、続く7月場所も怪我が治らず全休を強いられ昇進2場所で関脇に逆戻り。ただ、9月場所で「12勝3敗」をマークしたことにより1場所で大関に返り咲いている。 2020年1月場所は「11勝4敗」と、2ケタ勝利をクリアした貴景勝。しかし、3月場所は「7勝8敗」と負け越し、自身2度目となるカド番に転落している。 以上の大関昇進力士たちを見ると、栃ノ心、貴景勝は怪我の影響により昇進1場所目でいきなりカド番に転落し、高安も2場所目で負傷に見舞われ負け越しを喫している。また、この3名は昇進直後以降もたびたび怪我に見舞われており、高安、栃ノ心は既に大関から陥落、貴景勝も5月場所次第ではその座を失う状況となっている。 往々にして、大関の取組には企業から多額の懸賞金がかけられるため、“臨時収入”を狙う他力士からのマーク、攻めも厳しくなる。これが15日間続くことで身体にダメージが蓄積され怪我を誘発させているという見方もあるが、朝乃山が昇進直後、並びにそれ以降に好成績を残せるかは、怪我をしないようコンディションに気を配ることが何よりも大事と言えるだろう。 3月場所を制した横綱・白鵬が場所後に「自分の後継者になるかもしれない」と評したことから、「直接対決で白鵬に勝って新時代の横綱になってほしい」との相撲ファンの期待も高まっている朝乃山。新大関として迎える5月場所から、ファンの期待に応えることはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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