スポーツ 2021年07月28日 12時45分
金メダルの女子ソフト代表が会見 宇津木監督のコメントに「福島県民として泣けてくる」「復興五輪の思いを体現」感謝の声
27日に横浜スタジアムで行われた女子ソフトボール決勝でアメリカを「2-0」で下して金メダルを獲得し、28日に一夜明け会見に臨んだ日本代表。チームを率いた宇津木麗華監督のコメントが、ネット上のファンの間で話題となっている。 >>女子ソフト、アメリカにサヨナラ負けも「実質勝ち」と歓喜の声 エース上野も手応え? 敗戦の中で得た決勝への好材料とは<< 2008年北京五輪以来13年越しの大会連覇について「朝になってやっと(優勝したことを)実感しました」と、まずは率直な心境を明かした宇津木監督。その後は2016年の代表監督就任から今大会にかけてきた思いや、決勝の最終回に先発・上野由岐子をリエントリーで再登板させた背景などを語った。 その中で、宇津木監督は初戦・第2戦の舞台となった福島への思いについてコメント。代表合宿などで福島の人たちから様々なサポートを受けたという宇津木監督は、「今回(の五輪では)福島に何とか力になること(をしたかった)」と結果で応えたい気持ちがあったとコメント。続けて、「我々はソフトボールでしか表現できないので何とかソフトボールで表現して、福島の皆さんがもっともっと元気になって、ポジティブで明日を見てやっていきましょうという形で(終えることができて)本当にやってきてよかったと思います」と、金メダルという最高の形で応えることができたことへの喜びを表した。 宇津木監督のコメントを受け、ネット上には「福島県民としては、ここまで心を寄せられるとまた泣けてくる」、「福島での連勝を金メダルに繋げたから喜びもひとしおだろうなあ」、「復興五輪の思いを体現してくれて本当にありがとう」といった反応が寄せられている。 同時に、「監督の恩師の妙子さんも昨日福島について触れてくれてたね」、「師匠と同じ思いを持ってくれてるようで嬉しい」、「自分も含め、多くの県民が麗華監督・妙子さんの福島愛に元気づけられてます」と、宇津木監督の恩師である元日本代表監督・宇津木妙子さんを絡めたコメントも複数見受けられた。 「テレビ朝日系列で生中継された同戦で解説を務めた宇津木さんは試合後、初戦・第2戦の舞台となった福島県営あづま球場が五輪のレガシーとして、今後ソフトボール選手をめざす福島の子どもたちの聖地になることを願うコメントを口にしています。その妙子さんから薫陶を受けソフトボール選手・監督として成長した麗華さんも恩師と同じく福島への思いを口にしたことで、さらに心を打たれたファンも多いようです」(スポーツライター) 2024年パリ五輪では実施されないことが決定済みで、2028年ロス五輪での復活も現時点では不透明なソフトボール。ただ、今大会を機に福島、そして日本や世界で競技熱が高まれば、再び五輪に戻って来られる可能性も出てきそうだ。文 / 柴田雅人