社会 2021年03月19日 17時00分
「古市くん辞任してくれる?」番組での呼び名巡り中瀬氏が訴え? 不適切演出問題で佐々木氏辞任になぞらえる
19日の『とくダネ』(フジテレビ系)で、編集者でコメンテーターの中瀬ゆかり氏への呼称が話題となった。 この日の番組では、東京オリンピック・パラリンピック開閉会式の演出統括である佐々木宏氏が、お笑いタレント渡辺直美の容姿を侮辱するような演出を提案していたとの『週刊文春』(文藝春秋)の報道を受け、辞任したことが取り上げられた。VTRでは、3月18日発売の『週刊文春』の記事内容が紹介された。それによると、問題となった提案があったのは昨年3月5日で、佐々木氏から演出担当者らが参加する複数のグループ LINE に送られたメッセージでのことだったという。佐々木氏の提案には、渡辺を豚に例えた演出案が書かれており、これに対しメンバーから「女性を豚に例えるなんてあり得ない」などの批判が相次いだため、撤回したというものだ。番組ではナレーションで、本件は佐々木氏のメッセージから1年以上が経ち記事となり問題化したと付け加えた。 この佐々木氏の辞任に対してコメントを求められた中瀬氏は「芸の一部に取り入れていたふくよかな体のことを今後、周囲がアンタッチャブル的なことと感じたりすると、(渡辺自身が)そこ大丈夫なんですけどってなっちゃう」と発言し、容姿について言及することがタブーになってしまうことで、渡辺の芸の幅が狭まることを危惧した。また、「内輪のブレインストーミングがスクリーンショットで世に出されたら、ツッコミどころがあるものなんてたくさんある。1年前のLINEがなぜ今出てきたのかというタイミングを考えると、いろんな意図を感じますよね」と限られた人しか知らない情報が表に出るには、なんらかの理由があるとした。 >>『バイキング』出演の小倉、“オリンピッグ”演出に「絶対にウケる」発言で批判 楠田枝里子も猛反論<< 真面目にコメントした中瀬氏だったが、MCの小倉智昭は反応することなく、いきなり「中瀬さん、だってとくダネは中瀬さんのこと親方って言うのだもんね」とイジり始めた。中瀬氏はこれに動じることなく、「古市くん(社会学者で作家の古市憲寿氏)なんか、しょっちゅう番組でイジってますから、古市くん辞任してくれるんですかね?」と発言し、最後にはスタジオの笑いを誘っていた。 ネットでは「動物に例えるのはアウト」など佐々木氏の案を非難する書き込みが見られる一方で、「ブレストの段階で非難されたら何も言えない」と意図的に情報を表に出されてしまったことに同情する意見も見られた。また、中瀬氏への呼称についても「ブタは駄目で親方はいいのか」と番組のジェンダー意識を問うコメントもあった。 オリンピック開会式まで4か月しかない。未だ、観客を入れるのかも決まっていない国際大会が無事開催されるのか不安は募る。しかし、不安はコロナのせいばかりではなく、日本人のジェンダー意識の方が大きい問題なのかもしれない。