社会 2023年07月22日 19時01分
「おぐらが斬る!」元人気プロ棋士橋本崇載 元妻をクワで襲って殺人未遂のなぜ
元プロ棋士の橋本崇載(たかのり)容疑者(40)が、元妻(33)の実家にクワを持って襲撃し、元妻と元妻の父親に軽いケガを負わせ住居侵入と殺人未遂で逮捕された。プロ棋士としてはA級八段というトップエリートであり、何手も先を読めるはずの男が、なぜ「詰んで」しまったのか?橋本容疑者は、元妻に対する名誉棄損でこれまでに2度逮捕されている。6月には大津地方裁判所から、懲役1年6カ月・執行猶予4年の判決を受けたばかりだった。かつて橋下容疑者はツイッターに元妻らの写真を掲載し「仕事と子供を奪い取り、絶対に許せない」と投稿したり、「僕の全てをつぶした殺人鬼」「僕を地獄に落とした」と投稿したりしていたのだ。また元妻や元妻の父親の実名、住所、画像を投稿したこともある。元妻への憎しみと執着は相当強いものがあったようだ。実は橋本容疑者は2019年に妻から離婚を求められており「対局を終えて自宅に帰ると、書置きを残して妻と生後4か月の息子が消えていた」と、手記やネットに告白している。その後、「子どもの面会」と「監護権」を家庭裁判所に求めたが認められず、2021年4月に日本将棋連盟を引退した。なぜ妻が子どもを連れて消えたのかという理由はよくわからないが、家庭裁判所が面会などを認めなかったことや、今回の事件や元妻への名誉棄損などから「推して知るべし」であろう。他にモラハラの噂がある。モラハラとは、身勝手な言動が多く、妻の言動を制限し支配しようとする特徴がある。そしてハラスメントをしている夫は、その自覚がない。橋本容疑者は自身を『実子誘拐・子どもの連れ去りの被害者』と主張していたが、少なくとも橋本容疑者の場合は「嫁さんが子どもを連れて家を出て行った」と表現したほうがよさそうだ。そして泥沼裁判を経て離婚が成立する。その後も元妻への誹謗中傷をツイッターやユーチューブで発信しつづけ、名誉棄損で2度逮捕とかなりの異常な性格であるようだ。将棋界を引退後、ユーチューバーをやっていたが、数か月前から博多でホストとして勤務。その間、自殺をほのめかすようなツイートをしている。そして今回の事件の3週間前にホストをやめ、博多から600㎞離れた滋賀で凶行に及んだ。凶行の内容は7月21日午前7時ごろ、元妻の実家に窓から侵入、元妻と元妻の父親にケガを負わせ父親が抵抗中に、元妻は4歳になる息子を連れて逃げ警察に通報。橋本容疑者は殺人未遂容疑で緊急逮捕された。橋本容疑者は、かつてバラエティ番組に出るほどの人気者で、羽生善治九段に2度勝ち藤井聡太名人とも戦ったことのある男である。そんな男でも理性で感情を抑えられなかったようだ。殺人未遂罪の法定刑は、殺人罪と同じ「死刑、無期懲役、5年以上の懲役」である。現在執行猶予中であるため、実刑であろう。子どもを連れ去った元妻を憎むあまり、一番会いたかった我が子には一生会えないかもしれない。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。