社会 2022年08月15日 06時00分
女子大生が山中で行方不明に、骨の一部が見つかるも死因は謎のまま カメラに残った写真から憶測も
今春、山梨県のキャンプ場で行方不明になっていた女児の骨の一部が見つかり、様々な憶測を呼んでいるが、海外でも、山中で行方不明になった女子大生の有名事件がある。 2014年4月にパナマ共和国ボケテの山中で、行方の分からない女子大生2人の骨片が見つかった未解決事件で、現在でも様々な憶測を呼んでいることを海外ニュースサイト『Sun』が5月15日に報じた。 記事によると2014年3月14日、オランダの大学生で当時21歳女性Aおよび22歳女性Bは、海外旅行に出かけたという。行き先はパナマで6週間の滞在予定だった。2人は各都市を回りながら、同年3月31日に南西部の都市ポケテに到着。とある家にホームステイした。 >>国家試験で女子受験者にブラを外すことを強要 会場内には外されたブラが大量に保管された部屋も<< 翌日2人は、火山周辺をハイキングすることに。タクシーで山のふもとに向かった。登山のコースは往復4時間ほどだ。途中ジャングルの中を通るが、低山で道は分かりやすく、初心者用のコースだという。しかし夜になっても2人は滞在先の家に戻らず。ホームステイ先の家族が警察に通報。地元民も加わり、大規模な捜索活動が行われたが、手掛かりは得られなかった。 2人が行方不明になってから約2カ月後、原住民ンガベ族の女性が、青いリュックを川岸で発見し警察に引き渡した。リュックは2人の持ち物で、中には携帯2つ、カメラなどが入っていた。2人は軽い登山と捉えており、リュックを1つしか持って行かなかったと伝えられている。 捜査関係者によると、携帯はAおよびBの所有物だ。2人の携帯には、登山当日の夕方ごろから、繰り返し緊急通報に発信した履歴が残っていた。電波は圏外で届いていない。行方不明になって4日後、Bの携帯は電池切れで電源オフに。Aの携帯は、電源オンオフを繰り返し、行方不明になって10日後を最後に電源オフのままとなっていた。 見つかったカメラは、Bの所有物だ。行方不明になって7日後の午前1時から4時の間、90枚の写真が撮影されていた。大半の写真は、ジャングルの中、フラッシュをたいて暗闇を撮影したものだ。数枚だが所持品の写真、Aの後頭部とみられるアップの写真もあった。A後頭部の右下は黒っぽく、血のようにもみえるという。写真は誰が撮影したのか分かっていない。 リュック発見後、近くの場所から登山靴が見つかった。靴の中には足が入っており、DNA鑑定の結果Bの足と確認。さらに捜査範囲を広げ、骨片も発見。骨は広範囲に散らばっていたが、計30個ほど見つかった。DNA鑑定の結果、骨はAおよびB、ならびに身元不明の別人、合計3人のものであった。Bの骨には肉片が付着し自然に腐敗が進んだようだが、Aの骨はブリーチされたように白かった。見つかった骨の部位は骨盤、足などで、2人は死亡しているとみられるが、死因は特定できず。事件発生から1年後、パナマ警察は未解決のまま捜査を終了したと、地元紙『LA ESTRELLA DE PANAMA』などが伝えている。 現在に至るまで、2人の死因を巡り様々な憶測を呼んでいる。最新のものは事故説だ。道に迷っているうち、天候の急変で鉄砲水に流されて死亡したというもの。暗闇写真は、フラッシュを使って照明にしたか、または合図を送ろうとしたものではないかと、2021年8月22日付の『Daily Beast』が紹介している。 もうひとつ、ネット上でよく挙がるのが、ギャングによる殺害説だ。2人が登山で訪れた場所は、国境を接するジャングル地帯だ。潜伏する麻薬カルテルのギャングに遭遇して、追われていた「何者か」を残そうとして暗闇の写真が撮影されたというものだ。ほかにも、その「何者か」は原住民ではないかという説も。登山道周辺の山岳地帯には、原住民族が暮らしている。人肉食習慣のある民族に誘拐されたか、彼らのテリトリーに無断で入ったため、殺害されたというものだ。当初からパナマ警察のずさんな捜査が指摘されており、観光収入が減ることを恐れたパナマ政府が不都合な真実を隠すために、事件を隠蔽したのではという声もある。 いずれの説も確証に至るものはない。将来、科学技術の進歩で事件が解決に向かうことを期待したい。記事内の引用についてLOST IN THE JUNGLE Chilling photos found on missing hikers’ camera show mysterious final moments before girls vanished in Panama jungle(Sun)よりhttps://www.thesun.co.uk/news/18531045/chilling-photos-found-camera-missing-hikers-panama-jungle/The Daily Beast series about two Dutch girls, Lisanne Froon and Kris Kremers, is revisited in a new book, “Lost In The Jungle,” by authors Marja West and Jürgen Snoeren.(Daily Beast)よりhttps://www.thedailybeast.com/the-mystery-of-lost-girls-of-panama-lisanne-froon-and-kris-kremers-unravelsCase of missing Dutch women is close to closing without conclusion(LA ESTRELLA DE PANAMA)よりhttps://www.laestrella.com.pa/nacional/150322/caso-proximo-cerrarse-holandesas-desaparecidas