ダム
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社会 2023年06月11日 21時01分
「おぐらが斬る!」ウクライナ・ダム決壊でクリミア半島の戦況が変わる
6日に発生したウクライナのダム決壊は、いまだロシア軍がやったのか、ウクライナ軍がやったのか、どこかの武装組織の仕業なのか、はたまた自然に決壊したものなのかはわかっていない。日本のマスコミは「ロシアがやった」ことにしたいようだが、もう少し様子を観たほうがいいだろう。さて、このダムはドニプロ川の水を溜めるためのもので、このカホフカ貯水池は琵琶湖の3倍ほどあり、日本の生活用水1年分の量をまかなえるほど大きなものだ。ウクライナ政府によると、ダム決壊の影響で、日本の耕地面積の10分の1に当たる土地が利用できなくなり、灌漑システムへの被害総額は1兆4000億円、ヘルソン州南部の農業が回復するまでには10年以上かかるのではと言われている。誰がやったにせよ、ウクライナ軍はドミプロ川の西側に兵力を集めており、決壊で被害を受けたのはロシアが実効支配している川の東側だが、洪水で水浸しになったため、大規模反転攻勢も大きく遅れざるを得ないのが実情。つまりどちら側にとっても、いまのところ得はないようだ。そしてもう一つ心配されているのが、クリミア半島の水問題だ。クリミア半島の水は、決壊したダムから供給している。その量はクリミア半島で使われる水の85~90%にも及ぶ。この決壊で半島が砂漠化し、農業は壊滅するかもしれない。当然生活用水も相当制限せざるを得ない。さてこのクリミア半島、2014年にロシア軍が侵攻してきて以来、ロシアが実効支配しているわけだが、侵攻以前から6割以上が親ロシア派というよりロシア人なのだ。ロシア軍がクリミア半島を侵攻したとき、大した抵抗もしなかったのはそういう事情もあったのだ。よってクリミア半島の住人はいまでも、そのほとんどがロシア人として普通に生活している。ゼレンスキー大統領は盛んに「クリミアはウクライナの土地である」と、クリミア奪還を主張しているが、もし奪還に成功しても、ウクライナ政府がこの半島を治めるのはとても難しいだろう。もし仮にこの半島をウクライナが取り戻したとしても、すぐに親ロシア派の政党や武装勢力ができて、紛争地帯になるかも知れない。そんな土地だからNATO諸国の中には「戦争が長引くし統治も難しいので、クリミアにはこだわるな」と思っている国も多い。プーチンにしてもクリミア半島は、黒海の制海権のための最重要地。これまで以上の犠牲を払ってでも手放せない地域となっている。とはいえウクライナ軍にしても、クリミア半島には軍事施設が200以上あり、このクリミア半島からウクライナに攻め込んでいるという背景もあるから、是が非でもこの半島を叩きたいところ。今回のダム決壊はクリミアのロシア軍にとって大きなダメージとなるはずだ。誰がやったかは不明だが、ダム決壊はクリミア半島の戦況にも変化がありそうだ。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年06月07日 21時59分
「おぐらが斬る!」ウクライナダム破壊、やったのは誰か? それとも・・・
ウクライナのダムが決壊した。誰が何の目的でやったのかはまだわかっていない。ダムは決壊し、ダムの水位が記録的な高さということもあり大洪水となった。ウクライナ側もロシア側も「我々はやっていない。相手側の攻撃だ」という主張である。こういうときは、まず「ダム決壊でどちらが有利になるか?」という視点で考えるべきだ。これから反戦攻勢を行いたいウクライナにとって、ダムのあるドニプロ川という大きな川を渡り、対岸に陣地を作らなければならない。よってウクライナ側がやる可能性は低い。ダムの場所を実効支配しているのはロシアであり、住民も親ロシア派が多い地域で、ダムを破壊した結果、ロシア軍の施設も被害を受けたというから、常識的に考えればロシア側がやるとも思えない。あくまで常識的にはだ。しかし過去、ある国が敵の侵攻を防ぐために、ある大河の堤防を破壊し、自国民100万人を溺死させてしまったことがある。ある国とは中国だ。1938年、支那事変中に日本軍の進撃を止める目的で、黄河の堤防を破壊し、100万人の中国人が溺死した事件で『黄河決壊事件』と呼ばれている。ちなみに日本軍の被害は軽微であった。中国やロシア(ソ連)は時として、自国民や自分の兵士の命を大量に奪う作戦をすることがある。第二次大戦の独ソ戦で異様にソ連の戦死者や犠牲者が多いのはそのためだ。ちなみに第二次大戦の犠牲者は日本310万人に対し、ソ連は2060万人である。戦争前の日本の総人口が約7800万人で、ソ連がその倍の約1億5500万人であることを考えても、いかにソ連が自国民や兵士の人命を軽視していたかがわかる。それはカミカゼやバンザイ突撃の比ではないのだ。今回のダム決壊の場合、ロシア側の自作自演だという軍事専門家がほとんどだ。このダムを再建するためには最低5年以上、10億ドルかかると言われている。それ以上に農地の被害がひどくなる。もしロシア側がやったとしたら、ウクライナ側の反転攻勢を阻止するためと言われているが、民間インフラの破壊としてはこれまでで最大級の被害となる。ただ、日本の報道は、西側からの情報で、ロシアの自作自演という報道がほとんどなのだが、どうもその西側のトーンが下がってきているのだ。どういうことか?このダムは旧ソ連時代に作られたかなり老朽化したものだ。そこにダムを崩壊させかねないほど水位が高くなっていた。このダムはクリミア半島の水がめでもあるので、夏の渇水期に備えていたらしい。そしてついに決壊してしまったのではないかという説が出てきている。真実はまだわからない。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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