スパイ
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社会 2023年04月04日 22時01分
「おぐらが斬る!」中国に行く日本人は全員人質にされる可能性あり! 中国反スパイ法の恐怖
中国がアステラス製薬の日本人幹部を「刑法と反スパイ法に違反した疑い」で拘束した。場合によっては中国に行く観光客だって、拘束される可能性がある。いまの中国は、当局がその気になれば、中国の法律でいつでも外国人を拘束することができる。習近平はスパイ対策を強化するため、2014年に反スパイ法(防諜法)を制定し、その気になれば、いつでも外国人を拘束できるようにしたからだ。『Newsweek』誌によれば、2015年以降、17人の日本人が中国で拘束され、中には獄中死した人もいるという。今回拘束された日本人は、製薬会社の幹部だが、薬の開発というのは、ひとつの新薬ができるまでに、9〜17年の年月と、その間にかかる費用は約500億円といわれている。その薬を中国で承認申請し、製造・販売する場合、どうしても中国当局の関係者と会うことになる。さらに中国当局が、薬の情報を得たいと思ったら、「反スパイ法」を使って拘束すればいい。「反スパイ法」で拘束されれば、反スパイ法22条に「関連する組織や個人は、正直にそれ(情報)を提供しなければならず、拒否してはならない」とあるように、企業は情報を渡さなければならないのだ。それだけではない。拘束された日本人は、日中外交の「人質」となる。4月2日に、日本の林外相は北京で秦剛外相と会談し「スパイ容疑」で拘束されている日本人の早期解放を求めた。ところが、秦剛外相は「法に照らして処理する」というもので、いまだ解放されていない。捕らわれた日本人は外交カードにも使われているのだ。かつて、米国から詐欺罪などで起訴され、カナダで拘束されていた、中国通信機器大手ファーウェイの孟晩舟副会長兼CFO(最高財務責任者)を釈放させるため、中国当局は中国にいたカナダ人2名を拘束。事件は人質交換のような形で解決したが、日本にはスパイ防止法もなく、人質交換などできない。いまの日本政府は中国にいる日本人が拘束されても、中国に下手に出て釈放をお願いするしかないのだ。現在も5人の日本人が中国に拘束されているそうだ。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年03月27日 22時00分
スパイ天国にっぽん、機密情報ダダ洩れでいいのか?
安倍元首相が射殺されたことから、日本の政治家と旧統一教会との関係が暴かれていった。旧統一教会は「国際勝共連合」という政治団体を抱えている。国際勝共連合は、安部元首相の祖父岸信介元首相、父の安倍晋太郎元外相、安倍晋三元首相と三代続いて関係が続いていた。そして安倍晋三氏が暗殺され、統一教会と何らかの関係があった議員が170人以上。その中には大臣・副大臣級の大物議員もいた。国際勝共連合は、統一教会創始者の文鮮明が、韓国中央情報部(KCIA)の指示を受けて誕生した一種のスパイ組織でもある。その勝共連合の目的の1つが、日本にスパイ防止法を制定させることであったのは面白い。スパイ組織がスパイ防止法を作ろうとしていたのだ。その理由として、国際勝共連合は反共産主義の組織であり、日本にそれだけ北朝鮮・中国・旧ソ連などのスパイが入り込んでいたということだ。さて、以前より日本は「スパイ天国」と言われている。日本にはスパイを取り締まる「スパイ防止法」がないからだ。欧米やロシア・中国でスパイが捕まると終身刑か死刑になる。しかし日本だと国家の重要機密を盗まれても、スパイ罪で罰することができない。よってスパイが捕まっても、せいぜい懲役1年の上ご丁寧に執行猶予がつく。裁判後、帰国されてしまえばそれまでだ。だが日本の政治家にとってはその方がいいのかもしれない。旧統一教会とぶずぶずの関係だった政治家が、日本の機密を統一教会に漏らしていないとは限らない。旧統一教会は天皇を文鮮明(教組)の前にひざまづかせ、日本を支配することを目的の1つにしたもので、よく自民党議員たちは彼らと組めたなと思うばかり。自分の票を集めるためなら、そんなことはどうでもいいということだろう。岸信介や池田勇人といった元首相、旧社会党で民社党初代委員長の西尾末広は、CIAから資金提供を受けていた。日本社会党委員長の勝間田精一は、ソ連KGBのスパイであったし、日本共産党の第一書記であった野坂参三はコミンテルン(共産主義インターナショナル)のスパイであった。そんなに古い話でなくても、中国のハニートラップに引っかかる政治家や官僚は少なくないらしい。北朝鮮の日本人拉致事件も北朝鮮のスパイ(工作員)の手引きがあったからできた。そんなことは、誰もが知っているのに、この国の政治家たちはあまり気にしていないようだ。あるいはスパイ防止法のような法律が作られると、都合が悪い議員が与野党とも少なくないということか。いやはやなんともである。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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