ミステリー 2022年05月07日 23時00分
木星の小さな衛星エウロパに宇宙人が潜んでいる可能性か エウロパにて
アメリカ航空宇宙局(NASA)は2015年5月26日に、木星の衛星エウロパをめざして打ち上げる無人探査機の開発に着手したと発表した。木星ではなく、なぜ衛星のエウロパなのか。実は、このエウロパには生命が生息している可能性があると考えられているのだ。 エウロパはハッブル望遠鏡や木星探査機ガリレオなどによる観測によって、表面に厚さ3キロの氷の層があることが判明している。近年の研究では、この厚い氷の下に、木星からの潮汐(ちょうせき)力で発生する熱によって巨大な海に似た環境が形成されていると考えられており、地球の深海にある海底火山や熱水噴出孔周辺と似た環境が整っているとみられている。つまり、生命の存在に必要な熱と化学物質が存在している可能性が高いため、何らかの有機生命体が存在している可能性もあるのだ。 >>人類はついに地球外の生命体を発見した!?国際宇宙ステーションで発見された新種の微生物<< だが最近の調査によって、科学者たちがエウロパの表面に存在する「数百マイルにわたって伸びる尾根」を研究した結果、グリーンランドと類似している事実を発見。なんとエウロパの氷の殻に「宇宙人」が住んでいる可能性があるとの、驚きの発表を行ったのだ。 問題の尾根は長さ約300メートルにも達する「劇的な溝」と表現され、幅約800メートルの谷によって隔てられている。 NASAのジェット推進研究所のグレゴー・スタインブルージュ博士は「人々は20年以上前から、この二重の尾根を研究してきました。しかし、地球上に存在するグリーンランドに近い環境を実際に見ることができたのは今回が初めてです。私たちはエウロパの氷の殻の物理学と力学を支配するプロセスを理解する方向に、より大きな一歩を踏み出しています」と述べている。 研究者らは「宇宙人」とセンセーショナルな単語を使っているが、もし現実に生命が存在するとしてもSF映画で見るような知的生命体ではなく、微生物や魚に似た生命体だろうと考えられている。しかし、もし本当にエウロパに生命が存在するならば、その生物は地表近くの浅い水のポケットで進化してきただろうと考えられるとのこと。 カリフォルニア州スタンフォード大学のダスティン・シュローダー教授は「もし、グリーンランドで見られるメカニズムがエウロパでも確認できたならば、エウロパに水があることを示唆しています。もし氷殻の中に水のポケットがあれば、生命が誕生する可能性もあります」と語る。 前述のNASAが計画するエウロパへの無人探査機は、順調にいけば2020年代に打ち上げられるという。近い将来、我々はついに同じ太陽系内で「遠い親戚」を発見する日が来るのかもしれない。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Nasa plan to beam Earth's location to outer space 'could spark alien invasion'(The Daily Star)よりhttps://thedebrief.org/odds-increasing-for-life-on-jupiters-moon-europa/