コンパクトカー対決の一番のポイントは、エクステリアを中心としたデザイン面だという。
「昨今の自動車デザインは、攻撃的でニラんだようなライト、大きなラジエーターグリルなど、アグレッシブなデザインが潮流です。今年1月の販売台数ランキングでトップに輝いたトヨタ『ライズ』や新型『カローラ』、そして『ヤリス』も、漏れなくその潮流を取り入れています。一方、『フィット』は、奇抜さはないが落ち着いた癒やし系デザインで、同じコンパクトカーながらそのキャラクターはまるで正反対なのです」(自動車評論家)
アグレッシブなデザインが全盛期の中で、ホンダが『フィット』に癒やし系デザインを選んだのは、自動車メーカーとして挑戦し続けてきたホンダの志を感じる。
「ただ、この挑戦が販売台数増加に必ずしも結び付くとは限りません」(同・評論家)
トヨタは、自動車販売台数の約4割がハイブリッド車となった2015年に、かなり奇抜で斬新なデザインを取り入れ、フルモデルチェンジした4代目『プリウス』を発売した。
「しかし、発売当初からデザインに関して批判の声が多く、販売台数は歴代モデルのように伸びませんでした。その結果、18年には『プリウス』を控えめでオーソドックスなデザインにマイナーチェンジしたのです。今回のホンダの挑戦は吉とでるか凶とでるか。今後の販売動向に要注目です」(同)
コンパクトカー対決から目が離せない!