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北九州記念(JpnIII 小倉芝1200m 17日) 本紙・谷口はクールシャローンに自信の◎

 CBC賞の勝ち馬スリープレスナイトに、連覇の偉業をかけて勇躍登場するディフェンディングチャンピオン・キョウワロアリングなど、今年の北九州記念は乱戦ムード。そんななか、猛暑の栗東トレセンを東奔西走。滴り落ちる汗の臭いと加齢臭にまみれながらの取材で「やれる」と得たクールシャローンを本命に抜擢した。
 「発馬で立ち遅れたのがかえって良かったのかな。いつものように出ていたら、テンの3F32秒6というハイペースに巻き込まれていたに違いないからね。でも、ハマったとはいえ、前半3F33秒台で上がり3Fも33秒台。この馬自身の末脚も本当にすごかった」

 異次元の末脚ですっ飛んできた前走の北九州短距離Sに高い評価を与えるのは現役騎手時代、ニルキングやナルシスノワールなどにまたがり、小倉競馬で大活躍した田之上助手。「あの勝ちっぷりは(夏の小倉から4連勝でデ杯3歳Sを制した)昭和49年のニルキングに似てる? キミも古いね。でも、懐かしい馬を知っているね」。大ベテランの“職人”とは、一瞬にして古き良き時代を知る者同士でシンパシーを感じあえた。
 思い出話はさておき、シャローンは前走のみならず5走前の淀短距離Sでは、瞬く間にスプリントGIの冠を意抜いたファイングレインと1/2馬身差の勝負も演じている。
 「休み明けの福島戦(6着)はせっかく好発を切ったのに、馬場と枠を考えて鞍上が下げすぎ。位置取りうんぬんより、もまれないことが絶対条件だからね」と田之上助手。「その点で荒れてバラけ出した今の小倉はピッタリ。何より、この馬自身、夏は本当に具合がいい。今が一番というデキでレースに出せる」と胸を張った。
 “夏は牝馬の上がり馬を狙え”の格言通り、クールに、そして熱くクールシャローンが再びゴール板に突き刺さる。

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