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朝日杯FS セイウンワンダー 最大の勝因はコース“経験”

 「第60回朝日杯FS」(JpnI、中山芝1600メートル、21日)は、内枠(3番)の特権をフルに生かしたセイウンワンダー(2番人気)が今年の2歳王者に輝いた。勝ち時計は1分35秒1(良)。JRAブリーズアップセール出身馬としては初のGI制覇。実はセールが行われたのが今回の舞台・中山競馬場だった。明暗を分けたのはこの“経験”だったというのは大げさだろうか?

 終わってみれば、中山のマイルでは絶対的なアドバンテージがある内枠(3番)を引いたセイウンワンダーが2歳王者の座に就いた。
 前走の新潟2歳Sとは一転、好スタートを切り、道中は中団を追走。ペースも前半3F通過34秒3、5F58秒8と淀みなく流れ、末脚自慢のセイウンに味方した。直線ではロスなく最内に切れ込むと、メンバー最速の上がり(3F)で突き抜けた。

 思い起こせば、新潟2歳Sは外ラチぎりぎりで、今回は内ラチぎりぎり。一見すれば単なる偶然に映るが、鞍上が馬の癖を知り尽くしているからこそできた芸当だった。殊勲の岩田騎手が言う。
 「この馬はラチに頼った方が伸びてくれる。今日も気持ちよく走っていたし、狙い通りだったね」
 一方の領家調教師もJRAブリーズアップセールで、自らが最高額(2730万円)で競り落としただけに、喜びもひとしおだ。
 「本当は(アグネス)タキオンの仔を買おうとしたんだけど、脚元が気に入らなくて。簡単に落とせると思ったんだけど、予想外に競りかけられちゃって。もう、引くに引けなかった(笑)。これぐらいは走ると思っていたので、ホッとしている」
 実はこのセールでセイウン自身も大きな経験をしている。セールが行われた場所がここ中山競馬場だったのだ。週中に取材陣から「中山コースは?」と聞かれると、師は「1週間ぐらい滞在していたし、パドックでも“スクーリング”しているからな(笑)。装鞍所も体験しているし」と話していた。
 勝ったからこそいえる“コジツケ”とはいえ、関西馬のほとんどが中山初見参だったのだから、この経験が少なからず陣営に自信を与えたのは間違いない。
 自在性ある脚質に加え、折り合い面から距離延長も問題はなさそう。完成度の高さからいっても、順調にいけば、最大目標の皐月賞まで突っ走る可能性は極めて高い。

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