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天皇賞・春(GI 京都芝3200m 29日)マツリダゴッホが豪快デモ

 昨年こそディープインパクトという不動の存在がいたため堅い決着となった「天皇賞・春」だが、03〜05年まで馬連は連続万馬券決着。昔と打って変わって荒れる傾向が強いだけに、ダークホースの動向にもきちんと配慮が必要だ。今朝は栗東と美浦の両トレセンで出走各馬の最終追い切りが行われたが、不気味な雰囲気を醸し出した馬が1頭。早めの栗東入厩で英気を養ってきたマツリダゴッホが、迫力満点のフットワークで絶好調をアピールした。
 ようやく、ようやくこの馬に見合った舞台への参戦が許された。デビュー当初からGI級との評価を下され続けてきたが、幾多の不運に見舞われてきたサンデーサイレンス産駒・最後の大物・マツリダゴッホが、これまでのうっ憤を爆発させるようにこん身のデモンストレーションだ。
 桜花賞時から自厩舎の馬を入れ替わり栗東に滞在させ、すっかり“プチ厩舎”の開業に成功した国枝軍団。調教ノウハウはもちろんのこと、関西でのつながりも広まりつつあり、今朝も親交の深い池江郎厩舎から併走馬としてフェルヴィード(3歳500万)をプレゼントされた。
 ゴッホが5馬身追いかける形でスタートした追い切りは前を行くパートナーが粘り、併走遅れとなったが、6F79秒7の好時計を計時。終いもしっかりとした脚取りで、万全以上のデキをアピールした。
 同馬に帯同し、栗東入厩している藤井調教厩務員は「こっちにきた当初はカイ食いが落ちて心配したけど、もう大丈夫。本番でも若干、数字は減っているかもしれないが、いい雰囲気をキープしていますから」と“作戦”の成功を強調。関東馬すべてが抱える長距離輸送という不安を見事払しょくしたという。
 「とにかくゴーサインを出してからの反応がすごい。1週前だって、攻め駆けする相手にきちんと先着しましたからね。現時点で前走くらいの状態にはあります」
 このひと追いで戦闘モードに拍車がかかるはず。休み明けを叩かれた上積みも考慮すれば、前走・日経賞からの一変が見込めるだろう。
 その日経賞は0秒2差3着に敗れているが「前にもう1頭馬がいれば違ったでしょう。仕掛けが早かった?それは結果論ですけど、早いといえば早かったかもしれないですね」。小回りで直線に急坂のある中山だけに、仕方のない戦法。むしろ負けたことよりも、舞台がわりに希望を抱ける内容だったという。
 「京都は合っていると思いますよ。坂の下りを利用できますからね。直線まで我慢してというのでなく、コーナーである程度、惰性をつけていく方がいい馬ですから」
 札幌2歳S後の故障で朝日杯FS、皐月賞の出走を逃し、ダービーはあと一歩(青葉賞4着)のところで予選落ち、さらに菊花賞出走をかけたセントライト記念では落馬で競走中止…。新星のごとき評価を受けてはいるが、当初は2冠馬メイショウサムソンより断然の高評価を受けていたのだ。
 「新馬を勝ったときから、厩舎全体で期待してきた馬。攻め馬の気配ならGIでも、って気になりますよ。距離が不安視されていますけど、青葉賞だって、距離じゃなく回りが敗因だと思っていますからね。うまく折り合えれば」
 鞍上は長距離戦で無類の強さを発揮する横山典。それだけでも強力な追い風になるに違いないが、今回はそれに加えて平成の盾男・武豊が不在ときた。初めて運も巡ってきた感。悲願のGI制覇へ条件はそろった。

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