search
とじる
トップ > レジャー > 「渋井哲也の気ままに朝帰り」出会い喫茶で遊ぶ夜

「渋井哲也の気ままに朝帰り」出会い喫茶で遊ぶ夜

 朝まで遊ぶ方法にはいろいろあるものですが、この前、「出会いカフェに行ってみよう」という話になった。Barで知り合ったAV関係者が「どんなところか知りたい」というので、行ってみることになったのです。

 出会いカフェでは、男性用の部屋と女性用の部屋が別れています。一般的には、男性用の部屋からはマジックミラーで女性用の部屋を見ることができます。男性が女性を指名してトークルームに行き、一定の時間内(一般的には10分間)で外出するかどうかを決めるのです。

 外出する理由は様々で、お茶や食事、カラオケなどの目的が書いてあるカードをお互い相手に見せるのです。女性のカードは男性用の部屋に飾られ、男性のカードは男性が女性を指名した際に係員が渡すのです。そこで女性が断ることもできます。

 こうしたシステムが援助交際の温床になっているのでは? という声もあがり、 実際、出会いカフェを通じて児童買春容疑で逮捕されるといったケースもでてきていました。 神奈川県や京都では、18歳未満の青少年が出会いカフェの利用を禁止する条例を作っています。

 東京都内でも条例はないものの、店側の自主規制によって、現在は18歳未満は入れないようになっています。入店の際、女性側は身分証明が必要になっているところがほとんどです。ということで、「出会いカフェ」にいる女性は全員が18歳以上ということになります。

 私は何度か「出会いカフェ」に行ったことがあるが、そこでは興味深い光景がありました。たとえば、マジックミラー越しに女性のスカートから垣間見える下着をのぞくことばかりしている人もいるかと思えば、何時間もずっと女性の行動をチェックしているだけの人もいました。また、70歳以上に見える高齢の男性が入店したかと思えば、数分で女性を指名しさっさと外出していく、といったこともありました。

 さて、このAV関係者と一緒に行った夜はどんな光景を見ることができたのでしょうか。

 入店すると、女性が1人、男性が5人ほどいました。しかし、私たちが入店後、女性が何人も出入りするのです。人気の店のようです。中には、携帯電話の充電や友達との待ち合わせまでの時間つぶしにきている人もいました。

 私も何人かと話をしましたが、ある女性とカラオケに行こうという話になりました。この店のシステムですと、外出が決まった女性に「交通費」の名目でお金を渡さなければなりません。そのため、その金額の交渉もするのです。それが、なんともデートクラブ気分になるものです。AV関係者は19歳の女性との外出を選択したようです。

 カラオケに行き、2人で2時間ほど飲みながら歌っていると、「(新宿)2丁目のゲイバーに行こう!」という話になりました。私が知っているお店に行った後、彼女が最近行くようになったお店へのはしご酒をしました。お店を出る頃にはすでに午前9時を回っていました。

 もう帰ろうかな、と思っていると、彼女は「次に行こう!」と言い出しました。どうやら酒豪のようで、ボトルを空けてもまだまだイケる感じです。店員も限界のような顔をしていました。結局、その店にいた他のお客さんと別の店に消えていきました。

 結局、私はいくら使ったのだろうか。出会いカフェで出会った人と外出する際は、ほとんどの場合、デート代は男性が出すものです。店の利用料から考えると、いくら使ったのかを考えたくない夜になりました。ただ、キャバクラで同じ時間過ごした場合よりはやや安い感じではありますが。

<プロフィール>
渋井哲也(しぶい てつや)フリーライター。ノンフィクション作家。栃木県生まれ。若者の生きづらさ(自殺、自傷、依存など)をテーマに取材するほか、ケータイ・ネット利用、教育、サブカルチャー、性、風俗、キャバクラなどに関心を持つ。近刊に「実録・闇サイト事件簿」(幻冬舎新書)や「解決!学校クレーム “理不尽”保護者の実態と対応実践」(河出書房新社)。他に、「明日、自殺しませんか 男女7人ネット心中」(幻冬舎文庫)、「ウェブ恋愛」(ちくま新書)、「学校裏サイト」(晋遊舎新書)など。

【記事提供】キャフー http://www.kyahoo.jp/

関連記事


レジャー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ