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【ドラマティックレビュー:セントウルS】ユタカマジック炸裂、ベテランの絶技が3強を蹴散らす

 スプリント女王カレンチャンにロードカナロア、マジンプロスパーと早くもスプリント路線の有力馬が顔を揃えたセントウルSだったが、ベテラン武豊と3歳馬エピセアロームの見事なコンビネーションが勝利を引き寄せた。

 有力馬3頭はいずれも単勝オッズ一ケタ台。4番人気からは二ケタ台が続き、レース前はまさに三つ巴の様相。レース展開もそれを象徴するような展開で、マジンプロスパーがハナに立ち、以下カレンチャン、ロードカナロアという隊列のまま最終コーナーに入る。先頭集団の3頭が叩き合うなか、その直後、内のポジションに控えていたエピセアロームに武豊騎手のムチが入る。これがこのレースの肝だった。

 エピセアロームは前走の北九州記念は外を回って3着。より上を目指すなら当然、ロスなく回れる内のポジションからの競馬が求められるが、エピセアロームは揉まれる競馬を苦手としていた。今回は先頭集団3頭からやや離れて4・5番手の位置。ここから前走のような末脚を使えば後続馬に包まれることなく突き抜けることができる。結果、ゴール前でロードカナロアを交わし1着入線。ベテラン騎手の絶妙な位置取りでエピセアロームの弱点をカバー。最大の強みである末脚は今回も33秒台をマークし有力馬たちを一蹴した。これぞユタカマジックである。

 しかし、休み明け緒戦となった有力馬たちもこのままでは終わらないはずだ。奇策とも受け取れる久々の逃げを打ったマジンプロスパー。今回の結果から本番では「逃げ」の選択肢は消え、好位追走でいくだろう。カンレンチャンは予定通り、あくまでひと叩きの一戦。高松宮記念でG1の目処が立ったロードカナロアもトライアル仕上げの可能性もあるうえに、岩田騎手とは初コンビ。逆襲は十分にある。

 いずれもメイチの仕上げで臨んでくるスプリンターズSではエピセアロームが今回のように前の有力馬を捕らえるのは難しくなるだろう。だが、3頭レースの脚質を踏まえると隊列に大幅な変化は無いはずだ。ならば、今回のような絶妙な位置取りに加え、我々が想像のつかないような、また別のユタカマジックが決まればエピセアロームのG1獲りもあるはず。スプリンターズSでは武豊騎手の次なる絶技にも注目したい。

〈プロフィール〉近藤雄亮:キャリア3年目の若手放送作家。売れっ子作家ではないため安定した生活をするには競馬の成績がカギ。応援宜しくお願いします! Twitterで競馬ネタをつぶやいているのでチェックして頂けたら嬉しいです! アカウントは「@minoru1202」

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