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「渋井哲也の気ままに朝帰り」地方のスナックもいいものだ

 婚活、闇サイトといった、日頃、私が取材・執筆をしていることについての講演をするため、先日、北海道・札幌に行きました。講演が終わった後に、夜の街・すすきのへ飲みに行ったわけです。

 すすきのといったら、ニュークラグやキャバクラの街といったイメージが強いと思います。以前にも書きましたが、すすきのニュークラブは本州でいうキャバクラであり、すすきののキャバクラは本州でいうおっぱいパブ、セクシーキャバクラを指します。もちろん、ニュークラブにも行きましたが、今回は、スナックについて。

 ある晩、札幌市内に住む知人(30代)女性と飲みに行こうという話になりました。彼女は、関西出身で、長年東京に住んでいましたが、ここ数年は札幌で働いています。

 旧ロビンソン前で待ち合わせをしました。すると、彼女が現れましたが、一緒にアジア系外国人も一緒にいました。彼女が働いていたスナックで一緒に働いていたのだ、といいます。2人ともいまはその店を辞めて、別の店を探しているといいます。3人でまず夕食を済ませた後、彼女の知り合いのスナックへ行くことになりました。そこには、やはり彼女の知り合いのゲイもおり、4人で一緒に飲んでいました。

 スナックというのは、一般にカウンター越しか、ソファ席の対面で女性がお酒をつくってくれます。「ラウンジ」と呼ばれることもあります。この店でも、カウンター席とソファ席がありまました。「ママ」が挨拶をしてくれましたが、なんとも若いママでした。

 スナック

 地方のスナックというと、50代以上の女性がママをしていて、説教じみた話をするものの、そうした話が好きで常連の男性がくる、といったイメージを持っているのは、私だけではないでしょう。熟女バーや熟女パブという店もあったりするほどです。

 しかし、ここでは40代以上の女性は働いていません。会話の内容も、ニュークラブでの会話とあまり変わりません。私の地方スナックのイメージを覆しました。

 たしかに、若い女性たちがスナックはある地域もありますが、そこにはキャバクラがなかったり、あったとしても少なかったりします。しかし、ニュークラブやキャバクラが激戦区のすすきので、こうしたスナックがあるとは思っていませんでした。やはり、地元のことは地元の人に聞くのが一番です。

 それにしても、こうした若い女性が働くスナックは都心ではすっかり減ってしまいました。原因はいろいろ考えられます。キャバクラ嬢が人気職業となったり、ガールズバーができ、働く場所の選択肢が増えたといったこともあるんだろうと思います。

 キャバクラやガールズバーは、自分と他のキャストとの競争によって順位が付けられます。そのため、いくら仲が良いキャスト同士でも、幾ばくかの競争心はあるものです。しかし、スナックはキャバクラやガールズバーほど競争心はなく、どちらかえといえばチームプレーです。客がせかされて飲むといった光景もほとんどなく、料金をそれほど気にせずにゆっくり飲むことができます。

 このスナックは、私の「すすきの」のイメージを覆してくれました。今後、すすきのに行くたびに、立ち寄る店の一つになることでしょう。

<プロフィール>
渋井哲也(しぶい てつや)フリーライター。ノンフィクション作家。栃木県生まれ。若者の生きづらさ(自殺、自傷、依存など)をテーマに取材するほか、ケータイ・ネット利用、教育、サブカルチャー、性、風俗、キャバクラなどに関心を持つ。近刊に「実録・闇サイト事件簿」(幻冬舎新書)や「解決!学校クレーム “理不尽”保護者の実態と対応実践」(河出書房新社)。他に、「明日、自殺しませんか 男女7人ネット心中」(幻冬舎文庫)、「ウェブ恋愛」(ちくま新書)、「学校裏サイト」(晋遊舎新書)など。

【記事提供】キャフー http://www.kyahoo.jp/

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