search
とじる
トップ > トレンド > 三谷啓子の「マイクと声と私」第4回 〜番組ゲスト編〜

三谷啓子の「マイクと声と私」第4回 〜番組ゲスト編〜

 私がアナウンサーを務めている『エフエムたちかわ』は、もちろんラジオ放送局ですから365日、休みなく放送を流しています。

 24時間、それも毎日の放送(とはいえ、自社製作番組でない時間帯もあります)となると、「生放送」「収録モノ」…と様々。制作者は「この時間帯にはどんな聴取者(リスナー)に向けた放送が望ましいか」「番組内容はどうするのか−−」「喋り手は誰にするのか−−」「ゲストは誰にするのか−−」…リスナーのメーンターゲットは「ドライバー」なのか「お店BGM」なのか「学生又は、主婦に向けて」…番組を司る「情報の中身」「選ぶ音楽はどうする」等々を考えます。それこそテレビ天気予報のCMではありませんが「大きなことから小さな事まで」。それを考案し、具現化しなければ、番組は成立しないのです。

 ちなみに私がパーソナリティーを担当している番組は、毎週土曜日午後1時から4時まで3時間の生放送。番組名は『Something Good〜何かいいこと三谷啓子と一緒にみつけましょう〜』というモノ。3時間、180分と聞くと皆さんは長く感じるでしょう。しかし当事者は、毎回「あっという間」です。
 前述の通り、番組構成の中で大きな位置を占めるのが、ゲストコーナー。特に、私と他の番組との違いは、ゲスト枠の違い。私の番組ではゲスト枠を30分間たっぷり取っていることでしょうか−−。

 私の番組には過去、本当にいろいろな方にゲスト出演していただきました。「ハリウッドで活躍中のメーキャップアーチスト」「アメリカやカナダで活躍中の芸術家」「政治家や自治体の首長」「歌手や俳優といった日本の芸能界で活躍中の方」「会社のトップや地域の重鎮」「学生さんや意欲と魅力溢れた若手起業家」…私の実感として「人ってやっぱりいいな〜」と思うのが、このゲストコーナーという訳です。

 さて、ここからが「ゲスト編」の本題。私がこれまで番組にお迎えしたゲストは数百人にのぼります。当然、「話が進む人」「(残念ながら)無口な人」「(話が)すぐ脱線する人」「(質問に対して)返事しかしない人」…と十人十色であることは言わずもがな。ゲストトークは言葉のキャッチボールなのです。
 いかに、自然なやりとりができるか−−(私の)質問にゲストが答えるだけになったり、二人の会話が講演会のようになったり、また私と二人だけで盛り上がったり(リスナーを置き忘れの状態)しないように、(番組を)進めていく事を私は常々、心がけております。
 この時、ゲストの方が、「いかに気持ちよく緊張感を取り除き」なおかつ「時間を気にしないで気持ち良く話して頂くか」−−ということが重要なテーマなのです。
 で、これまで、ゲストに出ていただいて印象深かった方の最上級は「スワーダ・アル・ムダファーラ」さん。彼女は米国大手『Newsweek』紙が特集した「世界が尊敬する日本人100人」−−の企画に選ばれた女性なのです。

 とはいえ皆さん、彼女の名前に「違和感」を抱きませんか? そうです、正確には彼女、「元 日本人」。かつて都内の銀行に勤め、華道や茶道をたしなむ女性でした。文化交流でオマーンを訪れ、同国の官僚に見初められて結婚。日本人で初めてオマーン人に帰化し、そのオマーンで屈指の人気を誇る私立学校を設立した女性名物校長なのです。
 彼女は「けじめと感性」「思いやり」…といった「日本式教育」を当地、オマーンで取り入れ、“母国(オマーン)”の教育に新風を吹き込みました。
 「日本人初」のオマーン帰化という彼女の「冒険心」と、今、母国で実践している「リーダーシップ」…彼女とのトークは終始、圧倒されっぱなしでした。
 そうはいっても学ぶことも多く、私を始め、聴く人(リスナー)に「勇気や感動」といった“パワー”を与えられたのではないかと(司会者の私は)思います。

 …という訳で私を始め、番組を進行していくパーソナリティーは「ゲストの内に秘めたいいモノ」と、「生きる参考になるヒント」をどれだけ引き出すか−−実は一回一回が真剣勝負なのです。
 そう、「真剣勝負」でこれからもゲストを迎えていきたいと思います。
(エフエムたちかわ アナウンサー・エフエムたちかわ アナウンススクール校長)

【三谷啓子(みたにけいこ)プロフィール】
特技・広島風お好み焼き作り(腕は抜群! と自画自賛)
趣味・国際交流ボランティア活動
(ホームステイの受け入れや留学生交流、やっぱり“人”が好き)
褒賞・2007年3月「防災・防犯無線」アナウンスの永年協力に対し、立川市長より感謝状を授与される
〜2010年から立川拘置所で全国初の所内放送をボランティアで始め、新聞各紙、TV、ラジオ、海外メディアにも大きく取り上げられ、注目を集めている〜

関連記事


トレンド→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

トレンド→

もっと見る→

注目タグ