その他 2023年07月07日 22時00分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ ワイルドターキー編
今回はバーボンを紹介します。《ワイルドターキー》です。12年です。復活です。最初にこのお酒(12年)に出会ったのはバブル真っ盛りの頃。たしかシンガポール土産に、これとメーカーズマークゴールドとシーバス・インペリアル18年を頂いた記憶があります。ラベルが金色でターキーが飛んでました。ワイルドターキーは50.5°のハイプルーフバーボンとして有名です。当然今回の12年もこちらの度数となっております。ちょっと前に13年ってのも在ったのですが、度数が低くあんまり人気も無かった記憶があります。さて、一応ワイルドターキー自体についておさらいしたいと思います。1869年トーマス・リピーが創業した《リピー蒸留所》が前身となります。その後所有者が転々しますが1905年に息子のリピー兄弟が買い戻し、暫くは順調に経営を続けていきます。ワイルドターキーの名前にするのは1940年から。現在の体制になったのは1970年になってからで、《オースティン・ニコルズ社》が買収します。それまでは《JTSブラウン》から樽買いして販売してましたが、この時から製造工程を一貫して行うようになり、その名声は高まっていきます。・・・が、1980年に《ペルノ・リカール社》が買収。2009年に《カンパリグループ》がブランドと蒸留所を収得し、現在に至ります。それと、このバーボンを語る上で欠かせないのが《ジミー・ラッセル氏》でしょう。彼は1954年に3代目のマスターディスティラーとして参加しました。1981年には息子の《エディー・ラッセル氏》も参加します。2000年にはジミーが、2010年にはエディーがケンタッキーバーボンの殿堂入りを果たします。驚くことにエディー、ジミー共に未だ現役です。素晴らしい!と、まぁざっくりこんな感じなのですが、ここの蒸留所も色々ありました。世界的ニュースにもなっていたので覚えている方もいらっしゃるでしょうが、2000年5月に貯蔵倉庫が火災に合い300万リットルが駄目になってしまいました。たしかその少し前位にターキーの偽物が流通した事が有ります。しかも世界的に流通した為、本物偽物に拘わらず回収し、ボトルデザインを一新してました。新聞に一面広告を出していた記憶が有ります。そんなこんなで今回の12年復活は概ね歓迎されている印象です。箱もカッコイイですしw樽の内側を焼く作業の事を《チャー》と言います。その中でも最も焼きが強い物を《アリゲーターチャー》と呼びます。その名の通り、ワニの皮膚のように成っている物です。この12年にはアリゲーターチャーを使っており、箱のデザインにもそれを流用しております。実はターキーのニュートラルスピリッツは55°~65°位で業界的にはかなり低めの設定です。*(通常80°とかにするそうです。)ですので加水をほとんど行わず、それにより独特の柔らかな口当たりが生まれるそうです。気になった方は是非お試しくださいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT