レジャー 2022年04月29日 15時00分
ハッシーのオークス大展望!! パフォーマンスを上げる馬は?
牝馬クラシック第1弾桜花賞はスターズオンアースが勝利し、いよいよ次は2冠目オークスが5月22日に東京競馬場でおこなわれる。そこで今回はオークスの大展望をしよう。 まずは桜花賞組からだが、ナミュール、サークルオブライフ、ウォーターナビレラの3強の争いと見られていたが、フタを開けてみれば勝ったのはフェアリーS、クイーンCを連続2着と勝ち切れない競馬が続いていたスターズオンアースが接戦をものにした。しかも決して展開に恵まれたわけでもなく、直線では進路がなく追い出しが遅れ、加速してきたところで内の馬がぶつかってくる不利を受けながらも差し切ったのだから、着差以上に強い競馬だった。桜花賞のような接戦の競馬でよりパフォーマンスを上げるタイプのようで、オークスでもそういった競馬となれば勝ち負けになる可能性は高いと見る。オークスでは距離が600mも延びるが、血統的には問題なく、馬体的にも胴に長さがあって距離延長はむしろプラス。不安があるとすれば、桜花賞が素晴らしいデキだっただけに上がり目があるかどうか。 次に取り上げたいのはサークルオブライフ。直線では良く追い込んだものの、本馬を除く上位6頭までが8番より内枠だったように内有利の馬場で、それを8枠16番からメンバー最速の上がりを使って勝ち馬から0秒1差まで追い込んだのだから負けて強し。それもまだ完調と言える仕上がりではなく、オークスで万全の仕上がりになるかのような仕上がりで、このパフォーマンスだから恐れ入る。東京は昨年のアルテミスSで豪脚を使い勝利しているように舞台は合う。こちらも距離延長は問題ない馬体の造りをしており、桜花賞よりパフォーマンスを上げるだろう。 面白いのは7着だったベルクレスタ。近走は万全の状態での出走があまりない上、折り合いも欠く場面が見られるなど課題が多かったが、前走・桜花賞で折り合い面に進展があった。多少行きたがるところはあったが、すぐに折り合って脚を溜め、直線では進路を確保するために少し追い出しが遅れ、前の馬がよれてわずかに追うのをやめる場面があるなど決してスムーズではなかったが、それでも勝ち馬から0秒2差とわずか。オークスの距離はギリギリの印象だが、折り合いさえつけばこなせると見る。ポテンシャルは上位の馬たちと遜色ないものがあるだけに、万全の仕上がりで挑めれば一発があってもおかしくない。 1番人気だったナミュールや2着だったウォーターナビレラは、馬体の印象から距離延長がプラスになるとは思えず評価を下げた。 次にトライアル組だが、フローラS組は勝ち馬よりも5着だったルージュエヴァイユに本番で期待したい。開幕週の馬場ということもあって上位は前で競馬をした馬たちが占めたが、ルージュエヴァイユは4コーナー11番手あたりから最速の上がりを使って追い込み、勝ち馬から0秒4差の5着。それも直線で進路が狭くなり、追い出しが遅れてのものだからやはりポテンシャルは高い。距離延長も問題なく、出走できればオークスでの一発が期待できそうだ。 スイートピーS組は、この原稿を執筆している段階では結果が出ていないが、出走予定の中からローブエリタージュに注目したい。400kgを切る396kgの馬体重でのデビューとなったが、レースではディープインパクト産駒らしい切れのある走りで見事なデビュー勝ち。破ったゴーゴーユタカがその後2勝を挙げており、相手に恵まれたわけでもなかった。馬体重が馬体重なだけになかなか使えないところだが、素質には光るものがあり、体質がしっかりとしてくれば面白い一頭となりそうだ。 トライアル組ではないが、忘れな草賞のアートハウスには注目。2着馬に0秒5差を付ける圧勝だったが、メンバーに恵まれたところもあり、着差ほどのインパクトは受けなかったが、跳びが大きく距離延長は良いタイプで、展開次第では見どころがあるかもしれない。 別路線組からフラワーCを制したスタニングローズも面白そう。 以上、各レースから注目馬を取り上げてきたが、やはり有力は桜花賞組からスターズオンアース、サークルオブライフが最有力で、一発の期待ができそうなベルクレスタ。そこにフローラS組からルージュエヴァイユ、勝ち馬エリカヴィータあたりが続き、フラワーC組からスタニングローズ、忘れな草賞のアートハウスあたりが上位争いと見る。<プロフィール>ハッシー 山梨県出身。北海道・浦河にある生産牧場での牧童経験を活かし、馬の適性を見極める。特技は寝わら上げ。本サイト毎週火曜掲載の「ハッシーの地方競馬セレクション」、金曜掲載の「ハッシーの中央競馬新馬セレクション」も担当している。