その他 2023年08月20日 20時05分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~トミントール編
今回ご紹介いたしますのは・・・《TOMINTOUL/トミントール》です。30年位前までは「トミントール・グレンリヴェット」を名乗っておりました。トミントール蒸溜所は、スコットランドの北東、スペイサイド地方の《バリンダロッホ》にあります。スペイサイド地方には有名な蒸留所が沢山あります。原料となる大麦の生産地であり、燃料となる泥炭(ピート)も豊富に採取でき、何より水が良いので、ウイスキー造りに最適な土地と言われてます。トミントール蒸溜所はグラスゴーのウイスキー小売業者であるHey & Macleod と W.&S. Strongによって1965年7月に設立されました(会社は1964年設立)。場所を決める時に、最も重要な純粋な湧き水源、《Ballantruan》の泉を探すのに1年かけたそうです。同社は蒸溜所をわずか8年しか運営せず、1973年に《Scottish&Universal Investment Trust》に売却しました。1989年に現在もキーモルトとして使われている《ホワイト&マッカイ》に売却。しかし翌1990年にコングロマリッドの《アメリカン・ブランズ》に売却。その後2000年に独立したボトラーズの《アンガスダンディー》に売却されました。*《モンゴメリー》シリーズを出している所です。同社は《グレンカダム蒸溜所》も所有しており、今日までトミントール蒸溜所を運営し続けています。んー、こうしてみると中々忙しい蒸留所ですねwここの蒸留所の特性としては、モルト(麦芽)はピートの焚かないノンピーテッドモルトを主に使用しています。が、年に2度だけピーテッドモルトを使用しているそうです。さて、先程少し触れた仕込み水。仕込み水には近くの「Ballantruan(バランテュラン)」から採水しており、この湖の名前をそのままとったヘビーピートタイプのウイスキーも生産しています。*《OLD BALLANTRURNオールドバランテュラン》の事。トミントールは結構情報を開示してますので詳しい数字を交えて書いていきます。トミントールは2回蒸溜を採用しており、初留用のウォッシュスチル(容量22048リットル)が2基と、再留のスピリットスチル(容量19661リットル)が2基の合計4基のポットスチルを使用しています。使用しているポットスチルは、ネックにコブがあるタイプで、高さはかなり高く、これにより軽くて華やかな原酒が生まれています。熟成の為に使われる樽は、主にアメリカンホワイトオークのバーボン樽を使用しており、特徴であるバニラ香は、ここから生まれていると言われてます。実は、樽詰めの度数が高く、なんと「69度」で詰められております。更に、少量ではありますが、オロロソシェリーとポートワイン樽も使用されてます。また、トミントール蒸溜所は6つの熟成庫を所有していて、最大116,000個の樽を収容できるそうです。と、まぁ割と真面目な話ししかないのですが・・・あ、昔はギネス記録を持ってました。105.3ℓのデカいボトルでw たしか去年マッカランに抜かれてましたがwwwぜひ一度お試しくださいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT