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6月に三陽商会との契約終了のバーバリー商品がバカ売れ状態

 大手アパレル三陽商会がライセンス生産する英高級ブランド『バーバリー』の売れ行きが好調だという。その理由は、昭和45年以来続いたバーバリーとの契約が6月末で終了するためだ。冬物コートが買える最後のシーズンとあってデパートには駆け込み買いが急増、売上高が前年比3〜4割も増えた店舗が相次いでいる。
 むろん、バーバリーとの決別を強いられたこと自体、三陽商会には大誤算。昨年12月期に87億円だった営業利益は、今期2億円に縮小する。年間を通してバーバリーの売上高がゼロになる来年12月期は、20億円の赤字に転落する見通し。派生ブランドを含めると、売上高の半分を占めるバーバリーとの関係消滅による影響は絶大である。
 一方、三陽商会から昨年12月期で110億円のライセンス収入を得たように、大きな見返りを受けてきたバーバリーにとってもダメージは大きい。何せ全世界から得たライセンス料は総額185億円。実に6割を三陽商会から得た計算になる。

 それにしても、長きにわたり蜜月関係にあった両社が袂を分かつ理由は何か。
 「バーバリーが強調したのは高級化路線へのシフトです。三陽は国内向けに企画から生産、販売を手掛けており、直営店に比べると価格は半値に近い。バーバリーは三陽とのライセンス契約を解除し、高額商品を手掛ける直営店を増やせば、三陽商会を切っても十分やっていけると判断したのです」(業界関係者)

 バーバリーはこの10年来、各国でのライセンス供与を中止し、直営化を進めてきた。結果、日本は先進国でも数少ないライセンス生産国となった。道理で三陽商会からのライセンス収入が突出して高いわけだが、アパレル業界に詳しい外資系証券アナリストはバーバリーの魂胆をこう指摘する。
 「日本には裕福なマーケットがあり、本場仕込みの高額商品を投入すれば必ず売れると踏んだのでしょう。とはいえ、その“本場のバーバリー”がどこまで日本人に支持されるかは、あくまでも未知数です」

 数年後に両社が“復縁”なんてことがあるかも。

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