search
とじる
トップ > その他 > 競輪穴男列伝 山田裕仁の気迫はスゴイ

競輪穴男列伝 山田裕仁の気迫はスゴイ

 久留米の共同通信社杯で痛恨の失格はしたが、山田裕仁(岐阜)の気迫は狙える。準優は小嶋敬二(石川)がジャンからものすごいタイムで引いてバックを獲り、合わせて出た山田を3着に残した。

 本来の山田なら小嶋が佐藤友和(岩手)にまくられたところで終わりだったが、番手から出てインに飛びつき3着を確保した。その気迫は「まだまだやれる」という気持ちをファンに与えている。
 それに引き替え同期の神山雄一郎(栃木)は先行マークで直線の差し脚も切れを欠いている。時には若手選手のダッシュにちぎれたりして、かつての神山の面影はなく、よほど楽をして回らないと伸びを欠いている。
 山田は近況が25戦して10勝と健闘している。内訳はまくり勝ちが5回に逃げ切り3回と、素晴らしいものがある。たしかにレースのグレードは神山に一枚落ちるし、斡旋の面でも山田は恵まれていない。久留米の共同通信社杯以後の斡旋はなんとF級戦が続く。平塚・松山・福井のFIでは山田には気の毒な気もする。
 今年の山田はそれでもふるダビ観音寺を制して4000万と、現在は賞金ランク19位でぎりぎり圏内にいる。昨年は5900万で11位だった。
 山田の存在は中部勢にとってまだまだ主軸としての価値は十分ある。先行マークを狙えば浜口高彰、山口幸二らは後を回らざるをえないレースは当分続くだろう。それはたとえ不発に終わっても、バックではかならず仕掛けて後ろが動きやすいレースをするからだ。
 山田の狙いは全日本選抜だろう。まくりのレースができるだけの力はまだ残っている。小嶋が山田のためにブンブン先行して結果的には、佐藤にまくられたが、そんな「中部の義理」はいまも生きているし、これからも山田がS級でいるうちは有効だろう。
 先行まくり選手を育てて中部をアンチ北日本の存在に置くのは山田の役目だ。北日本に一矢報いないと競輪はつまらないものになる。山田がSSに戻って中部の作戦参謀になったときには、2000年から吹き荒れた中部旋風が戻ってくるに違いない。
 繰り返すが、山田という軸がなくなると中部は昔のスター不在に戻ってしまう。いまはFI戦を3連覇して、山田らしさを取り戻してくれれば…と思っている。それに人気があってもなくても、今年後半は山田を追いかけてみたい。
 特に6番車や4番車の時には山田のプライドに火がつく。そんな組み合わせの時には頭からの押し目買いだ。神山に追いついた時の気迫をもってすれば、人気の若手を蹴散らせてしまう場面は十分期待出来るはずだ。

関連記事


その他→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

その他→

もっと見る→

注目タグ