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皐月賞(JpnI、中山芝2000メートル、19日) オレが1番!! 逆襲に燃えるリーチザクラウン

 冠に手が届くか。ロジユニヴァース、アンライバルドとの3強対決となった今回、思いの深さではリーチザクラウン陣営が一番だろう。
 管理する橋口調教師はかつてダンスインザダーク、ハーツクライなど多くの名馬を育て上げ、ビッグレースを手にしてきた。しかし、前記の2頭でさえ届かなかったのがダービーだった。ともに2着。「ダービーを勝てたら調教師を辞めてもいい」というほど夢舞台への思いは強く、すべての情熱をクラウンに注ぎ込んできた。
 その前にある重要な関門が皐月賞だ。ここでコケたらダービーの夢なんて霧消してしまう。それだけに仕上げに妥協はない。1週前は8日に武豊騎手を背に、栗東坂路で行われた。800メートル51秒9→38秒1→12秒6の好タイム。インダストリアル(古馬500万)を0秒7追走して軽々併入に持ち込んだ。
 「ムキにならずいい調教ができた」と武豊が笑みを浮かべれば、橋口師も「強めにやったけど、申し分ない動きだった」と笑顔を見せた。

 今回はきさらぎ賞からぶっつけ。クラシックを狙うには異例のローテーションだが、これは前走で500キロまで落ち込んだ馬体重を回復させるのが狙いだ。「1週前の後で514キロあるから、輸送を考慮しても500キロを割ることはないだろう」とベストウエートで送り出せそうだ。
 3強対決が濃厚と見られる今年の皐月賞。特に師は昨暮れのラジオNIKKEI杯2歳Sで完敗したロジへの対抗心をむき出しにする。
 「おれの信条はやられたらやり返す。ダンスやハーツと比べても完成度ならクラウンが一番だと思ってるし、借りを返してダービーに行く」
 希代の快速馬サイレンススズカをイメージさせる西のスピードスターが、3強時代を早々と終えんさせ、1強にして夢舞台に臨むつもりだ。

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