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大衆魚から高級魚へ変わるイワシ。梅干で臭みを消したさっぱりが旨い

 夏から、晩秋の脂ののった時期の刺身は最高にうまいと言われるイワシ。昔から豊富に漁れるので、大衆魚として日本人の食卓に貢献してきた。新鮮であれば刺身でも煮ても焼いてもつみれ汁などにしても美味しい魚だが、痛みやすいのが特徴。かつて千葉県の漁港などでは、「イワシは買って食べるものではない」と言われた。イワシが大量に水揚げされても、遠くまで出荷できないからご近所に配り、地元で消化していたからだ。大漁に水揚げされたイワシは生きたままブロック型に冷凍され、養殖魚のエサとしてそのまま海に放りこまれる事もある。カタクチイワシやウルメイワシなどの小魚は干してめざしにしたり、ニボシとして長持ちするように加工され、出汁をとるなどその特徴にあった食べ方がされる。海の向こうのイタリアでは、オリーブオイルにつけてオイルサーディンにして食べたり、塩漬けにしアンチョビとして加工され、パスタやピザなどイタリア料理に欠かせない食材に。世界各国、無駄なく食されている魚だ。以前より漁獲高が減って年々値段が上がっているイワシ。いつしか大衆魚から高級魚へと変貌するかもしれない。

 独特の臭みが嫌いという人も、美味しくイワシが食べられる料理法をひとつ。それは「イワシの梅干煮」。普通の煮魚の要領で砂糖、酒、しょうゆ、みりんなどを煮立てた煮汁に、頭と内臓を除いた(手開きの場合は小骨を丁寧に取る。)イワシを並べ、その上に適量の梅干をのせ、汁を回しかけ、落し蓋をし数分煮る。梅がイワシの臭みを消し、魚の旨みを十分に吸った梅干がまたウマイ。一尾100円ほどで買え簡単に調理できるイワシ。熱で皮がはじけてしまうのは新鮮な証拠。針生姜を添えると見た目も美しく香がまた良い。酒のつまみにも白いご飯のおかずにもいける一品となる。

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