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男と女の官能事件簿 元彼の結婚相手を虐殺したOLの嫉妬(4)

 2007年6月14日夜、仙台市内は雷を伴う豪雨だった。勤めを終えた由希子さんが自分の軽自動車で帰宅しようとしたその時、待ち伏せしていた村山がいきなり助手席へと乗り込んできた。

 その際、2人の間でどのようなやり取りがなされたかはわからない。とにかく、驚く由希子さんに村山はクルマを走らせるように強要した。
 土砂降りの雨の中をどのくらい走ったであろうか、村山は市内の住宅街にある駐車場にクルマを停車させるよう由希子さんに指示した。そして、用意した軍手を両手に着けると、運転席の由希子さんに襲い掛かった。
 「キャー! 助けて!」
 悲鳴を上げて助けを求める由希子さんだったが、それも豪雨でかき消されてしまう。抵抗する由希子さんの顔面を、村山は力任せに何度も殴りつけた。そして、由希子さんの首を両手で絞めた。すると、苦しさに由希子さんが抵抗する。そこで、ふたたび殴る。その繰り返しの末、村山は力尽きた由希子さんの首を思い切り絞め続けた。由希子さんの体がぐったりとなり、絶命したことがわかった。

 それから、村山は由希子さんの遺体を運転席から引きずり出し、助手席へと移した。そして、男の犯行に見せかけるために、由希子さんが着ているもの、下着まですべて脱がせると、車内に散乱させた。
 また、身元の発覚を遅らせるために、由希子さんの財布や携帯電話、クルマの鍵などを奪った。
 さらに、全裸の遺体の上に由希子さんの着ていたシャツなどをかけ、最後の前のシートを後ろに倒して遺体を隠すと、その場から逃走した。
 こうして、由希子さんは新婚からわずか1か月で殺害された。彼女には殺されるような原因は何ひとつなかった。彼女の葬儀では、7月の挙式で着るはずだったウエディングドレスが棺に入れられたという。

 由希子さん殺害後も、村山はスーパーで平然と働いていたが、犯行から約2週間後、6月末で突然退職した。それから約2か月後、村山は逮捕される。
 2008年1月28日、仙台地裁で行われた初公判で、村山は犯行をすべて認め、「逆恨みから由希子さんを殺害した」ことを明らかにした。そして1月31日、村山に懲役16年(求刑・懲役20年)の判決が言い渡された。
 村山は犯行後に自殺を図り、謝罪と反省を口にした。しかし、すべてが遅すぎたことは言うまでもない。
(了)

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