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波乱含み自民党圧勝 安倍首相を待ち受ける「5つの火種」

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提供:週刊実話

 安倍首相曰く「国難突破解散」は、小池百合子代表率いる希望の党の失速と野党分裂で、結果として自民党が大勝した。しかし、これで安倍政権は順風満帆の高笑い状態かと思いきや、どうやら違うらしい。自民党議員からは、「政権崩壊を呼ぶ火種はいくつもある」と不安視する声が聞こえてくるのだ。
 「大勝利なんてとんでもない。勝ったのは敵が勝手にコケたからでしょう。最低でも5つはある火種の対応を間違えれば大火になる」

 自民党重鎮もこう危惧する“火種”とは何か。その1つは、支持率の問題だという。
 選挙アナリストがこう指摘する。
 「衆院選の公示後に行われた各マスコミの世論調査では、安倍内閣の支持率はのきなみ40%を切り、不支持が支持を上回っている。さらに選挙後の安倍首相の続投についても、約半数が“NO”。つまり、自民党はいいが安倍首相は拒絶されるという、妙なねじれが起きているのです」

 この状態に、さらに追い打ちをかける事態が待ち構えているという。
 「11月5日のトランプ米大統領の来日です。米兵遺族を侮辱するような発言をした疑惑や、フットボール選手への暴言で相変わらず炎上しまくりのトランプ氏も、国内支持率は40%スレスレ。さらに、今回の来日でクローズアップされる北朝鮮問題でもうまく立ち回れない。安倍首相がそんなイメージ最悪のトランプとベッタリ追随の姿を見せれば、さらに安倍離れは加速する」(外交評論家)

 2つ目の火種は、公明党との関係だ。
 自民党関係者の話。
 「安倍続投への不支持率が高い理由には、安倍首相が今後の政策において改憲を大きな柱としていることがある。これに対し、公明党の支持母体である創価学会内の猛反発が日に日に増しています。衆院選で公明党が苦戦したのも、このまま自民党に飲み込まれていくことへの不安の表れ。党内にも、この事態に危機感を募らせる向きは強く『思い切って新連立を模索すべき』との意見も強まっている。自民が単独で過半数を持つとはいえ、公明党を無下に扱えば安倍離れはおろか、改憲もおぼつかなくなる」(全国紙政治部記者)
 公明党は衆院選では選挙対策として自民党と組んだものの、今後、改憲への動きが加速すれば連立解消の動きに出る可能性もあり、その際の判断を誤れば安倍政権は崩壊する。

 さらに立ちはだかるのは、来年にかけて争点となる消費税増税問題だ。
 「財政再建のための10%への増税を、安倍首相は二度にわたり延期している。言い換えれば、これは支持率低迷のカンフル剤の意味合いもあった。しかし、さすがにまた延長すれば“ウソつき首相”になってしまう。とはいえ、実施すれば貧富の格差はさらに拡大し、経済は一気に失速する可能性も出てくる。実施か凍結か中止か、判断の中で安倍首相は身動きがとれなくなる」(前出・自民党重鎮)

 4つ目の問題は、衆院選によって一掃しようとした森友・加計学園疑惑の再燃だ。
 「本来であれば両疑惑で政権が引っくり返るところだったが、徳俵に足が掛かった状態で何とか持ちこたえた。だが、衆院選で幕引きを図れたと思ったら大間違いで、国民の目はごまかせない」(同)
 森友学園では国有地の格安払い下げの動き、安倍首相の“盟友”が理事長を務める加計学園では獣医学部開設の経緯が、いまだ不透明なまま。国会再開後、野党は徹底追及の構えを崩していない。

 そして自民党内でも恐れられる最後の火種が、希望の党が惨敗に終わった小池代表の動きだという。「彼女がこのまま黙って消えるはずはない」とは、同党関係者。
 「あのケンカ上手の橋下徹前大阪市長が、選挙中もツイッターなどでずっと小池氏を擁護している。民進党を解体して希望の党に引き込んだことに関し、歴代の大物政治家で誰ができたかなどと、リスペクトする発言を繰り返しているんです。それはまるで、小池氏の逆襲を予言する内容で、橋下氏はそれに加勢したくてたまらないのではないか。小池氏がそんな橋下氏と本格的タッグを組む可能性は十分にある。となれば大阪維新の会などを巻き込んで、小池氏、希望の党の求心力は再び息を吹き返す」

 選挙後も問題山積状態の安倍政権。しかもそれらは、一度足を踏み外せば奈落の底まで転げ落ちる材料ばかりだ。
 「そもそも衆院選は、決して解散を言い出した安倍首相を中心に回ったものではなく、主人公はあくまで小池氏だった。国民の期待が高かっただけに、不出馬が決定した時点から、そのぶんの票が野党で分散されただけ」(前出・自民党重鎮)

 さらに、別の自民党関係者はこう不安を漏らす。
 「党内では、いまだに安倍首相の健康不安説が囁かれている。8月に取った夏休み5日間のうち、3日間ジム通いをしたことが“事実上の入院だった”と憶測が流れたが、今思えばやはり、選挙へ向けての体調改善が目的だったのではないか。“選挙後、その反動が襲う”との声もある」

 待ち受けるいばらの道を耐えられるか。

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