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大阪は「裏切り」の大義あり! 橋下vs創価学会・公明党総動員の肉弾戦(1)

 読者が本稿を目にするときには、すでに師走が総選挙一色に染め抜かれることが決定しているはずだが、その中で永田町の注目を一身に浴び始めた選挙地域がある。それが、他ならぬ大阪なのだ。
 ご存じの通り、同地域は『維新の党』の牙城だが、共同代表の橋下徹大阪市長と幹事長の松井一郎大阪府知事が、衆院選に殴り込みをかける見込みが急速に高まり、中央政界を震撼させているのである。
 実際、橋下氏は11月12日の記者会見で、「公明にやられたままで、人生を終わらせることはできない!」と過激な発言を行ったほど。また、橋下氏と共同歩調を取る松井知事も、同時出馬の可能性を匂わせているのだ。

 その背景を地元紙記者が解説する。
 「もともと、維新と公明党の確執は、安倍政権が誕生した2年前の衆院選にあるのです。この時、維新人気を恐れた公明党は、橋下が悲願とする大阪都構想の後押しを条件に、公明党候補が出馬する選挙区に維新候補を擁立させなかった。ところが、昨年の参院選で橋下の求心力に陰りが見えると、維新を裏切り、府議会で都構想に反対を表明した。これに怒り心頭の橋下が大阪都構想の推進と逆襲をかけ、衆院選に殴り込みをかける可能性が急速に高まっているのです」

 ちなみに、橋下氏は公明党の裏切りが鮮明となった際には、同党の支持母体である創価学会をも猛攻撃。「宗教の前に人の道があるのではないか!?」と怒りを爆発させた経緯がある。そのため、永田町ではすでに維新が公明党に対して激烈な選挙攻勢を仕掛けると評判で、選挙時の重点地区までが注目されているのだ。
 前出の地元紙記者がこう続ける。
 「橋下が公明党、学会票の殲滅に特に力を入れるのは、大阪の下町といわれる大正区、住之江区、西成区などを束ねる大阪3区と、堺市を中心とする16区とみられている。3区は現在、公明党の大阪本部代表を務める佐藤茂樹前厚生労働副大臣の選挙区だが、ここに橋下が出馬。さらに、同党の北側一雄副代表の選挙区である16区に松井知事が殴り込み、2人を血祭りに上げる計画を練っているようで、維新所属議員らもこれを大歓迎している状態なのです」

 ただ、それも無理からぬ話と言うほかはない。維新の党は前回'12年の衆院選で、大阪の19選挙区のうち12選挙区で勝利したものの、かつてのブームも今は昔。今回の衆院選で野党候補が乱立すれば、大きく議席を減らすことにもなりかねないからだ。
 それだけに、在籍議員らはこの“起爆剤”となり得る情報に誰もが前のめりとなっているのだが、そこには橋下氏一流の策略が渦巻いているともいわれている。
 「つまり、維新にとっては再びブームを巻き起こす捲土重来の大チャンス。また、橋下氏にとっても、行き詰まりを見せた大阪都構想の推進を打破する唯一の方法で、あわよくばポスト安倍が狙える位置にまで付けられる起死回生の計略なのです。そのため、今では維新の議員のみならず、大阪府民も固唾を飲んで橋下氏の動向を見守っている状況なのです」(全国紙政治部記者)

 もっとも、この維新の党の逆襲に危機感を募らせているのが、他ならぬ公明党だ。同地域は創価学会の池田大作名誉会長が布教を拡大させ、かつては選挙時に鉄壁の守りを見せた金城湯地。'09年の衆院選では全敗したが、学会内部には「常勝関西」の言葉もあり、負けが許されない地域といわれているからだ。
 「学会では、'09年の選挙全敗の責任を取って西口良三総関西長が更迭され、名誉会長の長男である池田博正氏と正木正明副会長が最高参与、関西総合長の職に就任した。公明党が維新と密約を交わしたのは、学会のプリンスが大敗するわけにはいかないとの配慮からだが、その際には昨年引退した白浜一良前参院議員が、橋下氏と松井氏に土下座。公明党議員が出馬する選挙区への擁立を見合わせてもらった経緯があるのです。そのため、公明党は橋下氏の国政出馬に大慌て。山口那津男代表などは、歯ぎしりしているともいわれているのです」(学会ウオッチャー)

 また、自民党の中堅議員はこう語る。
 「公明党は、まさか橋下、松井のツートップが自ら衆院選に身を投じてくるとは夢にも思ってなかったはず。もしも両人が出馬すれば、佐藤と北側の小選挙区での当選も相当厳しい。さらに前回選挙で奪還した兵庫2区や同8区も奪われ、維新人気がそれ以上に再燃すれば、またも全敗に陥る可能性も高いのです」

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