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渋谷淳の渾身のローブロー

 日本ボクシングコミッションと日本プロボクシング協会が女子を認可して1年。6月26日、東京・後楽園ホールでは、オール女子プロボクサーによる大会「G Legend2」が開かれた。

 試合は全6試合。新設された東洋太平洋ライトフライ級王座決定戦がメーンに用意され、菊地奈々子(白井・具志堅)が江畑佳代子(ワタナベ)を3-0の判定で下し、初代王者となった。
 集まった観衆は1450人。盛り上がりは男子に引けを取らず、リングサイドには多くの新聞記者が集まった。この興行を見る限り、女子ボクシングはまずまずの1年を送ったと言えそうだ。
 さあ、では女子ボクシングの未来はどれほど明るいのだろうか。正直なところ、まだまだ手探りの状態は続いている。
 集客は思ったほど伸びず、肝心のレベルは一部の選手を除いて高いとは言えない。タイトルマッチの結果は男子のように新聞に載るのか? 一般紙の記者に聞くと「どうかなあ…」との返事が返ってきた。

 また、今大会のプログラムによれば、出場12選手中、30歳以下の選手はわずか4人しかいなかった。女子ボクシングの今後を考えれば、若手選手の育成は急務。試合をできる選手の絶対数を増やさなければ、思うような試合は組めない。
 いや、どうにも暗い見通しばかりを並べてしまったが、歴史的に見ても最初からスパークした競技は数少ない。菊地のセコンドを務め、女子ボクシングに長くかかわってきた野木丈司トレーナーは言う。「男子だって最初はこんな感じだったと思うんですよ。これはもう、地道にやっていくしかないんです」
 女子ボクサーはなぜか男子選手よりも殴り合いを好む。故に彼女たちのファイトはいつも熱い。長い目でみれば、魅力あるファイトを積み重ねることが、競技の普及、ひいては発展の近道ではないだろうか。

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