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早実・清宮幸太郎が禁じ手を使う「江川卓」ドラフト戦略

 清宮幸太郎(早稲田実業・3年)の口から衝撃的な発言が出た。今秋のドラフト会議では『'78年の江川問題』に匹敵するウルトラCが検討されていた。

 U-18ベースボールカップ(カナダ)の最終試合後、清宮が日本の記者団に囲まれ、進路に関する質問を受けた。「未定」は夏の甲子園予選終了時から変わっていないが、海外ということで気が緩んだのか、余計なことまで喋ってしまった。
 「まあ、早稲田と慶応なんで分かるんですけどね。大学のよさとか知ってるし」
 この発言は「プロ入りか、進学か」の問いを受け、「まだ分かりません」と答えた後に出たもの。テレビなどではカットされが、清宮は主将らしくない「しかめっ面」で、そうこぼした。
 早大、慶大の名前…。これは早大出身の父・克幸氏と、慶大ゴルフ部主将だった母・幸世さんのことを指している。しかめっ面ということは、両親の進言に納得しかねているのだろう。つまり、清宮本人はプロ志望と見て間違いない。

 「清宮家は球界の有力者とも相談し『ドラフトの盲点』を知りました」(関係者)
 ドラフト指名を受けるには、高野連にプロ志望届を出さなければならない。期日はドラフト会議の2週間前である10月12日。だが、「提出の有無」が進路の最終判断ではない。有力者は「いったんプロ志望届を出し指名球団の交渉内容を聞き、その上でプロ入りか進学を決めればいい」と進言したそうだ。確かに現行ルールでは問題ない。
 プロ志望を抑えられなくなった幸太郎本人と両親の折衷案のようだが、これをやられたら、断られたプロ球団側のメンツは丸潰れだ。迷う気持ちは分かるが、指名球団側が交渉の主導権を持たない“江川問題”の再現ともなってしまう。
 「清宮の目標は、プロ入りではなく、メジャーリーグで本塁打王になること。今は米球界入りの夢を果たすため、プロ入りと進学のどちらがベストかを考えています。海外留学とか『いきなりメジャー』の選択が消え、国内に絞られたことはよかったと思いますが」(同)

 父・克幸氏は広い人脈を持っている。助言役の有力者は、そのうちの1人だろう。悩んでいる清宮家を思っての進言だった。
 また、清宮本人が硬式学生チームに「通信制による大学進学」を相談したとの情報も本誌は掴んでいる。こちらも、プロ入りに消極的な両親との折衷案だろう。
 「12球団は清宮のプロ志望届の有無を確認してから、1位指名の最終判断に入ります。巨人、ヤクルト、ソフトバンク、ロッテは『待つ』と明言していますが、清宮家を口説き落とす説得材料も探さなければなりません」(在京球団スタッフ)

 '09年、メジャー志望の強かった菊池雄星(埼玉西武)に対し、事前面談が行われた。同様の対応も予想されるが、これだけは断言できる。NPB球団からメジャー移籍を応援する文言が出れば、それはルール違反である。怪物の進路が明らかになる日は、近い!

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