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インフルだけじゃない! 人間を脅かす羽毛も危険な鳥の病

 猛威を振るう高病原性鳥インフルエンザ。環境省は警戒のための調査対応レベルを最高の「3」に引き上げ、次のように注意を呼び掛けている。
 「鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥との濃密な接触等の特殊な場合を除いて、通常では人には感染しないと考えられています。日常生活においては、鳥の排泄物等に触れた後には、手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありません」

 1997年、香港で鳥インフル『H5N1』が流行した際、人には感染しないという予見を裏切り“突然変異”したことで18人が感染し6人が死亡した。今回、日本で見つかっている『H5N6』型ウイルスも鳥の間では広がるが、鳥から人に感染する可能性は極めて低いといわれる。
 とはいえ、いつまた突然変異するかは分からない。ブタが通常のインフルと鳥インフルに同時感染し、体内でウイルス同士が反応して変異し、人に感染する可能性も指摘されている。

 実は鳥インフル以外にも鳥から感染する病気に、間質性肺炎(過敏性肺炎ともいう)の一種『鳥関連過敏性肺炎』という疾病がある。外では平気なのに自宅では咳が止まらないというような場合、鳥類をペットとして飼っていれば疑う必要があるという。
 「一般的な肺炎は細菌に感染して、肺の中の一番内側に炎症が起きる病気です。一方、間質性肺炎は『鳥タンパク』と呼ばれる微小な物質が肺に入ることでアレルギー反応が起き、間質が炎症を起こした結果、そこに弾力がなくなり硬くなることで酸素がうまく取り入れられなくなって肺炎を起こします。自宅にいるときのみ咳が止まらないという症状の他に、唇が青紫色になったり、指の爪がスプーンを伏せたような形になります。いずれにせよ、長引く咳は放置せず呼吸器科にすぐ行くことをお勧めします」(都内の呼吸器専門医)

 “保菌者”はペットのインコやオウム、公園や神社にいる野鳥や鳩など。鳥タンパクは鳥の羽にも存在するだけに、過去には羽毛布団を原因とする例があったというから驚きだ。
 「とにかく原因との接触を避けること。生活環境内にいる鳥を避けるため、高機能マスクをすることが大事です。飼っている場合はやめる必要があります」(同)

 酉年の2017年に当たり、鳥の“意外な怖さ”も知っておくべきだろう。

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