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自民大分裂 安倍政権崩壊で始まる小池百合子都知事の逆襲(1)

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提供:週刊実話

 安倍政権が“喜平の一刺し”で、絶体絶命の危機に陥ろうとしている。これを受け、自民党内は大混乱。さらに“決められない知事”のレッテルを貼られ、ジワジワ追い詰められていた小池百合子東京都知事が、大逆襲に転じる気配だ。

 安倍首相の40年来の友人という、加計孝太郎理事長が運営する学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設を巡る疑惑は、文科省が内閣府から受けた「官邸の最高レベルが言っている」、「総理のご意向だ」と記された8枚の文書が野党や一部マスコミに出回り、その真偽が最大の焦点となっている。
 安倍政権は当初、これを「怪文書」(菅義偉官房長官)と決めつけたが、その矢先、5月25日に文科省の前川喜平前事務次官が緊急会見を開き「文書は本物」と発言。さらに「赤信号を青と考えろと言われたようなもの」と、官邸を強く批判するとともに国会招致にも応じる構えを見せ、大騒動に発展した。
 「前川氏はもともと、骨はあるが変わった人物。小泉政権時代に初等中等教育企画課長を務めていた頃、『奇兵隊、前へ!』なるブログを開設し、小泉首相が構造改革で義務教育費の国庫負担を削減した際には“道理が通らない。クビと引き換えに義務教育が守れるなら本望”などと公然と政権批判をしている。今回の加計学園問題でも、内閣府からかかったという“圧力”に相当抵抗したという。これにより、内閣人事局のトップであり官僚の人事権を完全掌握する菅官房長官から、完全に睨まれてしまったのです」(全国紙政治部記者)

 それもあってか今年1月、前川氏は突如発覚した文科省の天下り問題により引責辞任に追いやられた。
 「菅氏が“怪文書”とした文書の流出は、その対立の延長線上にあると見られる。しかし、バラ撒き先はNHKや全国紙だったとされるが、報じたのは朝日新聞だけだった」(文科省関係者)

 その背景を、野党関係者はこう話す。
 「真偽のほどは定かではないが、文書のリークを知った官邸サイドが、『前川氏が自作自演で書いた可能性がある。そんないいかげんなものを出したメディアは叩き潰す』、『前川氏は次官時代、歌舞伎町の出会い系バーに頻繁に出入りしていた』、『仮に文書が本物だとしても、リークした者は国家公務員法違反で逮捕に持ち込む』などといった情報や意向を、各方面に放ったとの情報もあります」

 前川氏の“出会い系バー通い”は、5月22日、読売新聞が報じている。
 「事件にもなっていない、しかも現職ではない前次官のことを、天下の全国紙がわざわざ記事化するのは異例ですよ。それをリークしたのが官邸筋だったとすれば、それだけ前川氏が恐れられ、文書の存在も重いということです」(夕刊紙記者)

 逆賊扱いされ、再び消されるかと思われた前川氏は、窮鼠猫を噛む行動に出る。週刊文春へのインタビュー、そして前述の記者会見での発言だ。
 自民党関係者が、こう懸念する。
 「官邸も文科省も口を揃えて『すでに一線を退いた民間人の話。しかも、行政文書の調査からも確認できず再調査はしない』と切り捨て、自民党の下村博文幹事長代行も前川氏の証人喚問の必要はなし、と幕引きを図ろうとしている。しかし、国民の多くは、政府や自民党が慌てて幕引きをすればするほど、加計学園問題が森友学園問題より根が深いと思うだろう。安倍首相が直接的に指揮していなかったとしても、周囲が忖度したとの見方が拭えない。何もなければ、国会に前川氏を呼んでやればいい。それで国民に納得してもらうのが一番で、それができなければ安倍政権が一気に追い込まれる可能性が高くなる」
 さらに、この自民党関係者は、「このまま強引に幕引きをすれば、現時点ではグレーの加計学園問題が、やがて“自民党=ブラック”に結びついてしまう」と危機感を露わにした。

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