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カブス入りした藤川球児 ライバル出現で抑え役担えるか?

 阪神からFAでMLBのカブスに入団した藤川球児投手(32)に、強力なライバルが出現した。カブスがヤクルトの守護神だった林昌勇(イム・チャンヨン)投手(36)と、契約合意したことが明らかになったのだ。

 林は08年にヤクルトに入団。絶対的なクローザーとして活躍し、11年までの4年間で128セーブをマーク。しかし、今季は右ヒジの故障に悩まされ、わずか9試合の登板に終わり、7月には右ヒジじん帯の再建手術を受け、ヤクルトから自由契約となった。日本での5年間の通算防御率は2.09と安定しており、故障さえ完治すれば、十分にクローザーで計算できる投手だ。

 ただ、右ヒジにメスを入れた関係で、来季の前半戦は絶望的。カブスとは2年のマイナー契約で、メジャーに昇格した場合は年俸が最大500万ドル(約4億2000万円)に上がる契約となっている。林が完全復活を果たせれば、藤川の強力なライバルとなることは間違いない。

 また、現在のカブスのクローザーはカルロス・マーマル投手(30)だが、藤川はまずはマーマルとの争いに勝たなければならない。マーマルは10、11年と2年連続で30セーブ以上を挙げたが、今季は20セーブで防御率3.42と安定性を欠いた。55回1/3を投げて、与四球は45で制球に難がある。

 それでも、カブスのジェド・ホイヤーGMは来季もマーマルをクローザーとして起用することを明言しており、藤川はセットアッパーで実績をつくって、抑えの座をうかがうことになる。後半戦に入れば、林も戦列に加わる見込みで、この2人との戦いに勝たなければ、藤川のクローザー起用はない。

 藤川にとって、クローザーになれるかどうかは金銭的に切実な問題。藤川は年俸400万ドル(約3億3600万円)、2年総額950万ドル(約7億9900万円)で契約したが、出来高は交代完了数でアップする仕組み。つまり、抑えとして試合を終わらせないと、出来高もゲットできない。3年目は13、14年シーズンの成績(交代完了数)によって更新されるオプションとなっており、一定の完了数をクリアできれば、3年目の年俸は最高で600万ドル(約5億500万円)になる。

 カネのためにも、なんとしてもクローザーの座を手にしなければならない藤川。林という新たなライバルの出現で、そのハードルはより高くなった。
(落合一郎)

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