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サヨナラ被弾で阪神・藤川のメジャー志向に拍車が掛かった!?

 虎の守護神・藤川球児(29)が救援に失敗した(6月13日/対千葉ロッテ戦)。とはいえ、藤川がサヨナラ被弾を食らったのは自身2度目。08年5月の中日戦以来である。
 「しゃあない。打たれるときもある」
 試合後の藤川の弁である。淡々としていたものだが、阪神首脳陣の対応は違った。「今シーズンは少しおかしい」というのである。
 「藤川が『過労』や『年齢』を口にするようになりました。後輩の面倒見もいいしね…」(球界関係者)

 プロ野球界では「後輩の面倒見がいい」のも考えモンだという。球界では「1つの傾向」がある。ベテランと呼ばれ、引退を考えなければならない年齢になると、急に後輩選手の面倒見が良くなるそうだ。中堅・若手に出場機会を譲るようになり、試合展開など今まで見えなかったものも見えてくる。そこで感じたことを、先輩としてアドバイスを送るのではある。しかし、大多数のベテランは、そうではない。「指導力を示すこと」で、チーム内における存在感を誇示したがるという。
 「引退後のコーチ就任を狙っているんですよ。存在感を示し、首脳陣に『まだまだ必要な戦力だ』と思わせ、自身の引退を遅らせる魂胆もある」(前出・同)
 藤川の場合、こうした腹黒い魂胆は全くない。「自身がメジャーに挑戦する日まで、後輩を一人前に育てておきたいんだろう」と“勘繰る声”も聞かれたが、首脳陣が気にしているのは、『過労』を口にするようになったことだ。
 「肩ができるのが遅くなった」「疲れが取れない」−−。こういうとき、最後に口にするのは「やっぱ、トシ(年齢)かなあ〜」である。
 藤川は今季、30歳になる。まだまだ老け込む年齢ではないが、『直球勝負の投手』だけに当人にしか分からない肉体の変化を感じているのかもしれない。

 プロ野球解説者の1人は「一般論」と前置きしたうえで、こう分析する。
 「昨年オフも、藤川は入札によるメジャー挑戦をフロントに相談しています。1年でも早くアメリカに行きたいという気持ちも言わせたとしたら、『老い』を口にする昨今の言動にも合点が行きます」
 これまで、藤川が契約更改の会見等で話した限りでは、五輪、WBCなどでメジャーが身近となり、挑戦したい気持ちが芽生え、年々強くなってきたという。阪神経営陣はポスティング制度による米挑戦は「認められない」と明言してきたが、
 「FAでメジャーに行かれたら、補填金は発生しません。どのチームにもビジネスライクに考える幹部がいます」(前出・関係者)
 と、その可能性はゼロではないようだ。まして、阪神は「12球団トップの選手層年俸をいかに減らすか」も考えている。チーム功労者である藤川を快く見送るのも、1つの選択肢かもしれない。

 「肩ができるのが遅くなった、疲労感が残るという藤川の言動は、重大ですよ。阪神救援陣の建て直しも考えなければなりません。藤川1人に頼りすぎたツケですよ」(前出・プロ野球解説者)
 藤川がサヨナラ弾を浴びた千葉ロッテ戦だが、一時は5点差まで引き離された“負けゲーム”だった。9回に2点を挙げ、8対8の同点に追い付き、藤川を9回裏途中から投入した。同点になった時点で、藤川も『出番』を意識したはずだが、真弓明信監督(56)は7回途中から投げている渡辺亮(28)をそのまま9回裏のマウンドに送った。
 「9回の頭から藤川でも良かったと思う。走者を出し、サヨナラ負けの可能性が出たところで藤川を慌てて送ったんです。9回裏の千葉ロッテの攻撃が始まるまで、藤川はモチベーションを高めていて、『渡辺続投』と知らされた時点でいったん気持ちを緩め、また高め直してからの登板でした。精神的にも疲労感を残す投手交代ですよ、これは」(前出・プロ野球解説者)
 千葉ロッテ・井口資仁(35)にサヨナラ2ランが飛び出したのは、延長10回裏。ストッパーの宿命とはいえ、“9回裏のドタバタ”は精神的にも藤川を追い詰めていたようだ。藤川のメジャー志向も気になるが、真弓監督の継投策にも疑問が残る。後半戦も藤川に頼りきった投手リレーになるとすれば、彼の後輩の面倒見はますます良くなるのではないだろうか。

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