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超ド級地震予兆か? 伊豆諸島沖“海水変色”が警告する10m級の東京湾大津波

 海上保安庁によると3月24日昼ごろ、伊豆諸島南方にある海底火山「明神礁」付近で、海面が黄緑色に変色しているのが見つかったと報じた。東京から南へ約408キロの位置にある青ヶ島沖の「ベヨネース列岩周辺と、硫黄島沖の福徳岡ノ場でも海水の変色が確認され、伊豆・小笠原諸島周辺の火山活動の活発化が懸念されていた。「明神礁」は伊豆諸島の青ヶ島の南にある海底火山の一部で、周辺は戦後、数年おきに噴火を繰り返している。

 ベヨネース列岩は青ヶ島の南南東約65キロ付近。海面下約1500メートルの直径8キロほどの海底カルデラの縁上にある。この近辺では1970年までの100年間に11回の噴火が発生し、'46年の噴火では新しい島が複数生まれ、その年のうちに沈下。'52年から翌年にかけて繰り返された爆発的な噴火でも、新島の出現と水没が続き、その後も海底での火山活動が続いていたという。
 「この'52年の噴火では、海底火山を調査していた観測船の第5海洋丸が巻き込まれ沈没。調査員や乗組員計31人が死亡する事故が起きたことでも有名です」(サイエンスライター)

 一方、ベヨネース列岩よりさらに南に位置する硫黄島沖の福徳岡ノ場は、水深約200メートルにある海底火山だ。最近では2005年7月に噴火し、100メートル以上の水柱が噴出、高さ1キロ、直径50〜100メートルの水蒸気柱も立ち上ったという。

 今回の火山活動の活発化で気になるのが、巨大地震との関連だ。伊豆・小笠原諸島を震源とした巨大地震を予想する、琉球大理学部名誉教授の木村政昭氏はこう言う。
 「私が想定する巨大地震は、ベヨネース列岩の火山活動の延長にあると思います。小笠原諸島沖のプレート境界付近のストレスは相当なものでしょう」

 この近辺は、日本列島側に潜り込む太平洋プレートとフィリピン海プレートの境目にあたる。フィリピン海プレートからの圧力は東日本大震災によって一部解消されたが、伊豆・小笠原諸島近辺では解消されない地震の“空白域”として残っているという。木村氏はその巨大地震の規模をM8.5クラスと予測。時期は2012±5年としており、いつ発生してもおかしくない状況だが、その場合、怖いのは揺れよりも津波だ。
 「この地域で地震が起きても、本州での地震動はさして大きくないはずです。問題は津波で、おそらく10メートル近い巨大津波が発生し、東京湾内に入ってくる可能性もある。東京湾岸では今後、東京五輪に向け急ピッチで会場の建設が進められる。そこへまったくのノーマークだった津波が襲うこともありうるのです」(同)

 南海トラフ巨大地震が起きた場合、千葉県館山市で11メートル、神奈川県鎌倉市で10メートル、東京都の臨海部にも2メートル以上の大津波がやってくる。江東区で2.48メートル、中央区で2.46メートル、品川区で2.44メートル、港区で2.40メートル、大田区で2.37メートル、江戸川区で2.07メートル、東京湾埋立地で1.88メートルと予想される。海水変色が巨大地震の前兆現象でないことを祈るばかりだが、東京五輪で選手村の建設が予定されている晴海にも、想定外の津波がやって来る可能性があるというから、その甚大な被害は計り知れない。

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