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信用なかった? 前西武・中島のアスレチックスがライバル遊撃手獲得

 海外FA権を行使してMLBのアスレチックスに入団した前西武の中島裕之内野手(30)が、思わぬ事態に陥った。

 所属するアスレチックスが、トレードで中島と同じ遊撃手のジェド・ローリー内野手(28)をアストロズから獲得したのだ。

 ローリーは昨季、準レギュラーとして、97試合に出場。340打数83安打16本塁打42打点、打率.244の成績を残しており、一発が魅力。年齢的にも、まだ伸び代があり、十分レギュラーも狙える選手だ。

 こうなると、中島もうかうかしていられなくなる。アスレチックスでは正遊撃手だったスティーブン・ドルー内野手(29)が、昨オフ、FAでレッドソックスに移籍。その穴を埋めるべく獲得したのが、中島だった。

 中島の契約条件は2年総額650万ドル(約6億700万円)プラス出来高で、3年目は球団が選択権をもち、年俸は550万ドル(約5億1400万円)の好条件で、レギュラーを期待されての入団だったはずだ。

 ところが、スプリングトレーニングを目の前にして、同じポジションのライバル選手の獲得で、中島が置かれる立場も変わってくる。

 ローリーに関して、ビリー・ビーンGMは「複数のポジションでプレーしてもらう」とコメント。レギュラーではなく、バックアップ要員としての獲得であるとした。

 スポーツジャーナリストのA氏は「アスレチックスは中島にポジションを与えるようなことはしないでしょう。あくまでも、レギュラーの第一候補。メジャー1年目となる中島が活躍できるかどうかは未知数ですから、アスレチックスは保険をかける必要があると判断したのでしょう。ローリーの長打力は捨てがたいものがありますし、中島の状態が悪ければ、ローリーにポジションを獲られてしまう可能性も十分です」と語る。

 レギュラーとして入団したはずなのに、ライバル選手の獲得で尻に火がついた恰好の中島。前ツインズの西岡剛(現阪神)の二の舞にだけは、なってほしくないものだ。
(落合一郎)

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