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妖怪は時代を反映する

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古来妖怪というのは、その時代を反映するものであるらしい。

平安時代は、貴族がこの世の春を謳歌する半面、平将門の反乱、天然痘の流行、飢餓に苦しむ庶民たちがいて、京の都では夜な夜な鬼が出て人を喰ったという。

鎌倉時代は武士の時代だ。流行った妖怪は、山岳修行者から転じて何やらエラそうな天狗である。

江戸時代は平和の時代になり庶民の時代になると、キュウリが好きで、相撲好きな河童となる。

そして20世紀になると宇宙人の登場。

1970年代末になると、学習塾に通う小学生が増えてきた。子ども達は暗い夜道を1人で帰らないといけなくなる。

都市部では得体のしれない大人がうようよし、田舎では誰も人がいない。どちらにせよ子供には怖い空間だ。

そんな時代に現れたのが岐阜発祥の口裂け女である。

学習塾は学区を超えているので、噂は学校の壁を超えて広まっていった。口裂け女の噂は、わずか半年で岐阜から全国に広まったという。

80年代から90年代には、トイレの花子さんがブームになる。

トイレの花子の原型やモデルとされているのはたくさんある。80年代や90年代のトイレはまだボットン便所と言われるものが多く、暗くて怖かった。昔のトイレは異界との境界線でもあったのだ。英国の『ハリーポッター』にもトイレに住んでいる女の子が登場するのは、そのためだろう。

よって昔から「中から手が出て来て引きずり込まれそうなった」とか「変質者に襲われておちんちんを切られた子がいる」などという噂や都市伝説がたくさんあったのだ。

80年代から90年初頭は、バブル景気という空前の好景気で、異世界や闇との境界は、学校のトイレくらいしかなかったのかもしれない。

妖怪ではないが、家庭用ビデオが普及するとすぐに呪いのビデオの噂が出てくる。携帯電話が普及すると、たちまち「この番号からかかってきたら出てはいけない。なぜなら・・・」という噂がでる。人間とはそういう生き物らしい。

さて、これから出てくる妖怪はどんなものだろうか? さしずめ人工知能(AI)の擬人化だろうか?

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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