「米国では昨シーズンの死者数は3万4000人で、過去10年で最も死者数の多かった2017〜18年は6万1000人も死亡しており、米国ではインフルエンザの死者数が1万人を超えていないシーズンはありません。患者の中にナゾの呼吸器感染症が紛れ込んでいるなら、米国の医療関係者はとっくに気付いているはずです。中国でさえ41例目で気付いたのですから」(在米日本人ジャーナリスト)
2つ目は「バイオ兵器説」だ。2月22日、台湾大公共衛生学院の方啓泰教授がこう指摘した。
《中国科学院「武漢ウイルス研究所」は、欧米の学者から「危険なウイルスを保管しているのに管理が悪い」と指摘されていた。「コロナ19」は、コウモリの身体に見られるコロナウイルス(RaTG13)と96%一致することがこれまでの研究で判明しているが、ウイルス学の観点に立てば99%以上でなければ一致とは見なせない》
《「コロナ19」には、他のコロナウイルスにはない4つのアミノ酸残基が含まれていることをフランスの研究チームが発見しており、突然変異でこうなる確率は非常に低く、実験室の中で人為的に加えられた可能性が考えられる》
このような見解を示し、さらに《もしバイオ兵器なら環境に適応できず、近く消滅する》とも予言した。
バイオ兵器説に初期に言及したのは、「反共」を掲げるカルト教系の米紙と「反中国共産党」を標榜する複数の媒体だから眉に唾を付ける必要がある。ただ先の方啓泰教授の説もあり、一笑に付すことはできない。最近になって中国内に以下の不可解な点が見られるからだ。
◇中国側が妙にバイオ兵器説やウイルス漏洩説の否定に躍起になっている。
◇米国の医療チーム派遣を頑なに拒み続けている。
◇真の感染者第1号(武漢研究所・黄燕玲研究員)についてのウワサを跡形もなく消し去った。
◇武漢にはコウモリを食べる習慣がなく、海鮮市場でコウモリを取り引きしていた形跡もない。
さて、真相やいかに。