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全滅寸前だったイギリス軍を天使が救った?!第一次世界大戦中に起きた「モンスの天使事件」

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 「モンスの天使事件」とは、第一次世界大戦中に起きた超常現象の有名な事例だ。

 時は1914年8月23日、折りしも第一次世界大戦中のこと、ベルギー軍やフランス軍を助けるためにイギリス軍はドイツ軍とモンスにて交戦していた。だが、ドイツ(プロシア)軍の大型大砲と機関銃砲を主軸にした圧倒的な火力と合理的な戦法により、イギリス軍はドイツ軍に完全包囲され、わずかに生き残った2連隊で全滅を待つ状態であった。すると、どこからからともなく、金髪で長身、黄金の鎧を身につけた天使たちが出現し、ドイツ軍に向かって矢を放ち始めた。(別の目撃談では、白い衣をまとい、無帽の天使たちが宙に浮きながら両手を大きく広げ、ドイツ軍の進軍を制したとも、または、百年戦争当時のイギリス軍の弓兵たち「ロングボウ隊」の亡霊が英国軍に加勢したとも言われている)

 この謎の軍隊のリーダーは、フランスのガーディアンエンジェル「ジャンヌ・ダルク」だったとも、イギリスのガーディアンエンジェル「聖ジョージ」だったとも、大天使「ミカエル」だったとも言われている。結局、この天使軍の前にドイツ軍は進軍できず、矢で射られたドイツ兵も倒れたものの傷も全くなかったという。つまり、天使はドイツ兵も殺傷していないのだ。

 この不思議な出来事は約20分から40分続き、イギリス軍は見事撤退に成功したとされている。現場に居合わせた両軍の兵士たちの大部分が目撃し、国の上層部に報告された。この噂は当時、ヨーロッパ中に広がり、「モンスのエンゼルス」が連合国の側にいたということは、「神は連合国側が正義だとジャッジしている」ことの証明であるとしてイギリス政府は大喜びし、熱狂した国民の多くが軍隊の新人募集に応募、国全体が沸き上がった。このあたり、都市伝説を政治家がうまく利用した感がある。

 だが、この事件はフェイクであるとされている。 アーサー・マッケンが1914年9月29日『イヴニング・ニューズ』に発表した『弓兵(The Bowman)』という短編小説の内容が、多くの人々により、まるで事実かのように流布されたというのが真相らしい。小説を事実として流布した犯人も、新聞社とか、神智学協会とか言われている。

 では、軍人や戦争現場には関係がなく、ただ単に小説が事実として流されただけなのかというと、そうでもなくて、1931年に発表されたジョン・チャータリス准将の回顧録によると、当時の戦闘現場に天使出現の噂があったのは事実であるという。

 また、現場にいたチャータリス准将は、妻に宛てた1914年9月5日付の手紙に、天使に関する話を書いている。やはり、現場でも天使の目撃談が(フォークロアとして)話されていたのは事実のようだ。つまり、元々軍人の間にも天使の噂はあったのだが、小説の影響によって “より面白く盛られた話”がまるで事実であるかのように、流布されたのではないだろうか。
(山口敏太郎)

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